「スイカは太るから食べ過ぎないようにしましょう!」
「スイカはダイエットに効果がある!」
スイカに関する様々な情報を目にしますが、結局のところスイカは太りやすいのか太りにくいのか、今回はこの疑問を解消していきます。
スイカの様々な健康効果を詳しく知りたい方はコチラの記事をご覧ください。
目次
スイカは太る?太らない?
まず、スイカが太ると言われる理由と太らないと言われる理由の双方についてまとめてみました。
スイカが太ると言われる理由
スイカが太ると言われる理由には「勘違い」と「しつけ」が大きく関わっています。
スイカの水分で水太り
水太りという言葉を聞いたことがあるはずです。
水太りを医学的な観点からみると慢性的な全身性浮腫、つまり「むくみ」の症状となります。
水分の摂り過ぎ=水太りというイメージが強い事から、多量の水分を含むスイカと結び付けて太ると言われる事があるようです。
多量の水分を摂取すると、体重は一時的に増加するのは確かです。
しかし、身体の機能が正常に働いていれば余分な水分は排出され、一定時間を過ぎれば体重は戻ります。
むくみの原因は
- 塩分の摂り過ぎ(塩分を薄めようと身体が血液に水分を蓄える)
- 新陳代謝の低下による水分排泄障害
- 循環器官の低下に伴う水分排泄障害
以上が主なむくみの原因です。
スイカに含まれるシトルリンやカリウムは、血管拡張効果や利尿作用があるため、「スイカはむくみ解消」に効果があります。
スイカ=水分が多い
この事実と、水太りのイメージが重なりスイカの食べ過ぎは太ると言われていると考えられます。
スイカに含まれる糖分で太る
スイカはとても甘味を感じる食べ物です。
「これだけ甘いという事は糖分が多いハズだ!」
参照:https://www.aquaclara.co.jp/lifehack/healthy-beauty/sugar/
やはり、イメージが先行している事が「スイカ=太る説」を助長しています。
確かに、スイカには糖質が含まれます。
スイカ可食部100gあたりの単糖当量は7.6gです。
スイカに含まれる糖質の種類は
- ブドウ糖
- ショ糖
- 果糖
などがあり、正確な数値で示すデータはありませんが、スイカの糖分は果糖を主としています。
糖質を食べると「血糖値が上がる」ことはご存知かと思います。
糖質には種類がありますが、種類によって血糖値の上昇率が違う事はご存知ですか?
血糖値の上がりやすさ比較:
果糖 < ショ糖 < ブドウ糖
スイカに含まれる糖質量は100gあたりに7.6gとかなり少なく、さらに血糖値が上がりにくい果糖を主としています。
甘いスイカは糖を多く含むハズ、というイメージと子供の健康被害を気にする親が「スイカは食べ過ぎると太るよ!」と言って食べすぎにならないようにしつけとして注意する事が、スイカが太ると考えられる背景に関係しています。
スイカは太らないと言われる理由
続いて、スイカは太らないと言われる理由について。
スイカは太ると言われる理由の反証として
- スイカにはむくみ解消効果が期待できる
- スイカが含む糖質量は低く、血糖値の上昇がゆるやかな果糖
をお伝えしましたが、これらはそのままスイカは太らない理由として挙げる事ができます。
太るかどうか、においてカロリーも気になります。
スイカのカロリーについて追加で紹介しましょう。
スイカ可食部100gのエネルギー量は37kcalです。
比較対象として、お菓子の代表格「ミルクチョコレート」と比べてみましょう。
エネルギー(kcal) | |
スイカ | 37kcal |
ミルクチョコレート | 558kcal |
どちらも可食部100gとして文部科学省の食品成分データベースで調べた数値を比較しました。
いかがでしょうか?
スイカとチョコで比較すると、カロリーは15倍も開きがあります。
結論として、スイカは【太りにくい食べ物】である事は事実です。
太りにくいスイカですが、食べるタイミングによっては太る原因となる場合はあるのでしょうか?
続いては、スイカを食べるタイミングをそれぞれ検証してみましょう。
スイカを食べるタイミングで太るのか
スイカは太りにく食べ物である、という結論には至りましたが食べるタイミングによっては太る可能性や、その他の危険性を伴う事もあります。
スイカを食べるタイミングごとに太るのかを紹介していきます。
夜寝る前にスイカを食べた場合
夜寝る前にスイカを食べると太りやすいのでしょうか?
参照:https://chigai-allguide.com/
夜寝る前に食べ物を食べる事は、太りやすい食生活と言えます。
私たち人間は、日が沈み夜になるとBMAL1(ビーマルワン)と呼ばれるたんぱく質の分泌量が増えます。
BMAL1は、時計遺伝子と呼ばれる遺伝子群の働きによって生成され、簡単に説明すると、夜の間にエネルギーを貯め込もうとします。
つまり、夜は脂肪を蓄えやすい環境が体内で整えられている時間帯なので、食べ物を食べると太りやすい事が判ります。
結論として、夜寝る前にスイカを食べた場合は、日中にスイカを食べた場合と比較すれば太りやすいと言えます。
これは、あくまでも夜寝る前の体内環境が原因であり、スイカ自体が原因では無い点も付け加えておきますね。
夜中にスイカを食べた場合
夜中にスイカを食べた場合も、前述したBMAL1たんぱく質の分泌量を考えると、太る可能性は否定できません。
マウスで行ったBMAL1分泌量の比較実験では、午後14時が最も数値が低く、夕方から深夜にかけての時間帯はBMAL1分泌量が上昇し続ける事が判明しています。
BMAL1の数値は午前2時をピークとして、夜は上昇を続けます。
太ることが気になる方は、目安として21時以降はスイカを食べないようにしましょう。
食後にスイカを食べた場合
食後にデザートとしてスイカを食べた場合は、特に太りやすくなる原因とはなりません。
しかし、食後や食前にスイカを食べるのはオススメできません。
理由は、スイカが含む多量の水分です。
食前や食後のタイミングでスイカを食べ過ぎてしまうと、胃の消化液が薄まり、消化不良や下痢を引き起こす可能性があるからです。
また、いわゆる「食い合わせ」として有名な天ぷらとスイカは一緒に食べてはいけない、という合食禁にも注意しましょう。
油を多く含む食品と水分を多く含むスイカを、一緒に食べてしまうと消化不良や腹痛、下痢を引き起こす原因となりますよ。
妊娠中にスイカを食べた場合
妊娠中にスイカを食べた場合も、それが原因で太るという事は考えにくいです。
しかし、妊娠中(特に妊娠初期)はスイカの食べ過ぎは控えましょう。
スイカに多く含まれる水分によって、スイカを食べると体が冷やされます。
スイカを食べ過ぎる事で、必要以上に母体を冷やす事になってしまうので、デリケートな妊娠中はスイカの食べ過ぎは厳禁ですよ。
スイカでダイエットは可能なのか
これまでお伝えしてきた通り、スイカは
- 豊富な栄養成分と多彩な健康効果
- 低カロリー食品
- 血糖値の上昇が緩やかな果糖がメイン
このように、ダイエットに適した条件を満たす食材である事が判ります。
結論から言えば、スイカはダイエットに効果がある食材である、と断言できます。
いくらダイエットに適した条件が揃っていても、食べる量や時間を無視すれば、効果を得られない事は当然です。
もし、スイカでダイエットを試みようと思っている場合は
- スイカは1日に2切れ~3切れに留める
- 21時以降は食べないようにする
- 普段のデザートや甘味をスイカに置き換える
などに気を付けてスイカを食べるようにすると効果的です。
スイカは太る?まとめ
スイカは太るのか太らないのか問題をまとめると
スイカは太りにくい食品だが、カロリーがある以上食べ過ぎれば太る事もありえる!
このように結論づける事ができます。
スイカ自体は太りにくい事はお伝えしましたが、夜中にしっかり食事を摂って、さらにスイカを丸ごと一個・・なんて食べ方をすれば太る事もあるでしょう。
スイカが太りにくい食品だからと言って、無茶な量を食べれば健康を害する事や、太る事に繋がります。
スイカに限らず、ですが適切な量に制限する事や生活サイクルを規則正しくすることこそが、太らないための最適解です。
スイカにまつわるウワサに惑わされずに、美味しく適切な量でスイカを楽しみましょう♪
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