古くなってしまった醤油は腐るのか気になりますよね。
今回は
- 醤油は腐るのか
- 醤油の賞味期限について
- 醤油は腐るとどうなるのか
- 腐った醤油を食べた場合
- 効果的な醤油の保存方法
など、醤油と腐敗の関係性に関わる情報をお伝えします。
目次
醤油は腐るのか?
まず、最も気になる点は「醤油が腐ることはあるのか?」ですよね。
腐る・腐敗するとは食べ物に細菌がつき、増えた細菌や細菌の排泄物によって見た目や味が大きく変化する事を意味します。
結論から先に言うと、醤油は基本的には腐りません。
より厳密に言うなら、醤油は腐敗に強い調味料です。
醤油は麹菌と呼ばれる細菌の一種によって作られる、発酵食品です。
製造過程で、大量の塩を混ぜ込み作られるため、塩分濃度は濃口醤油で16%程度になります。
海水が3.5%の塩分濃度である事を考えると、醤油の塩分濃度は海水のおよそ5倍にもなります。
自然界ではありえない塩分濃度を示す醤油は、他の細菌やカビが繁殖するには非常に厳しい環境となります。
結果、醤油は基本的には腐らないという事になるのです。
基本的に、という文言が気になりますよね。
醤油は腐らないですが、以下の条件によっては腐る可能性があります。
- 減塩タイプなど塩分濃度が低い醤油
- 高温多湿の条件下で長期間放置された場合
- 無添加タイプの醤油
特に気を付けたいのは醤油の種類です。
健康志向の動きが高まり、無添加や減塩をウリにする醤油も多く出回っています。
健康には良い反面、細菌やカビを抑える力が弱く腐ってしまう可能性があります。
また、醤油は腐らないと言いましたが【酸化】します。
醤油が腐った!と感じるのは、空気中の酸素と触れて酸化して悪くなった醤油の事です。
だからこそ、醤油にも賞味期限が設けてあるのです。
それでは、醤油の賞味期限について詳しくみていきましょう。
醤油の賞味期限
醤油は元来、保存食として作られていました。
基本的に腐敗に強い醤油に、各メーカーが賞味期限を設けている理由も、味や風味の劣化を考慮した「美味しく食べられる期間の目安」という側面からとなっています。
未開封なのか、開封後なのかによって醤油の賞味期限は大きく異なり、保存方法や保存場所も強く影響します。
醤油の保存方法については後述するとして、未開封時と開封後の賞味期限をそれぞれ紹介します。
未開封時の賞味期限
未開封の醤油は製造から1年から2年となっています。
仮に賞味期限が切れていても、数ヶ月程度なら品質には影響が無いと言えます。
開封後の賞味期限
醤油を一度開封すると、賞味期限は一気に短くなります。
しょうゆ情報センターによると、開封後の醤油は1ヶ月以内で使い切る事を推奨しています。
開封後の醤油は想像以上に早く使い切る事が推奨されています。
続いては、醤油が腐る(酸化や劣化した場合)とどうなるのかを具体的に紹介します。
醤油が腐るとどうなる
一般的な「醤油が腐った状態」とはどのような場合を指すのでしょうか。
醤油が悪くなった時の見分け方として、醤油が酸化したり劣化した場合に起こる変化を紹介します。
味やニオイ(風味)に変化を感じる
最も判りやすい変化は、変な味やニオイを感じる事です。
腐りにくい醤油と言えども、絶対に腐らない訳ではありません。
醤油の保存方法や放置した期間によっては、雑菌の繁殖により味やニオイに変化をもたらす可能性があります。
明らかに味やニオイに違和感を感じた場合は、素直に廃棄するようにしましょう。
黒くなる・粘度が高くなる
新鮮な醤油の色は、黒と言うよりは赤みがかった紫色です。
開封して空気に触れると酸化して、どんどん黒くなっていきます。
参照:https://www.yamasa.com/sendo/package/
色が黒っぽくなったから、その醤油はもう使えないという訳ではありませんが、味や風味の劣化は感じるかもしれませんね。
多少、色が黒くなるのは問題ありませんが粘度が高くなり、ドロッとしてきたら問題アリです。
ドロドロした醤油を使う事は無いと思いますが、粘度が異常に高くなった場合も、雑菌の繁殖が疑われるため使用せずに廃棄しましょう。
謎の「白い物体」が発生した
開封後の醤油を長期間放置していると、謎の白い物体が発生する事があります。
参照:https://blog.goo.ne.jp/junmushi/e/3f82ec94444223a26f9f2c42e82cd954
かなり見た目にインパクトがあり、醤油が腐った!と感じてしまう方が多いようです。
よりひどい状態になると
参照:https://yaplog.jp/mayauru/archive/28
謎の白い物体が層の様に・・。
この謎の白い物体、正体は「産膜酵母(さんまくこうぼ)」。
醤油を作り出す酵母が、外的要因により活性化して表面化する事で白い物体として発生する事があります。
平たく言うと、カビの一種なのですが食べても健康を害する事は無いです。
一度、濾す(こす)などして、白い部分を除けば問題無く食べれますが、大量発生した場合などは控えた方が無難です。
腐った醤油を食べてしまった場合
劣化した醤油を間違えて、しかも大量に食べる事は無いと思います。
しかし、万が一悪くなった醤油を食べてしまった場合に、考えられる症状と対処法を紹介します。
腐った醤油を食べた時の症状と対処法
醤油はあくまでも調味料なので、腐った(酸化や劣化した)醤油を大量に食べる事は無いと思います。
仮に、腐った醤油を食べてしまった時に考えられる症状は腹痛や下痢でしょう。
腐りにくい醤油ですが、雑菌の繁殖が絶対に無いとは言い切れないため、間違えて腐った醤油を食べるとお腹を壊す可能性があります。
しかし、これまで醤油や味噌といった発酵食品が原因で引き起こされた集団食中毒などは報告されていません。
重篤な食中毒の危険性は極めて低いため、市販の整腸剤や胃腸薬で様子をみましょう。
ただし、嘔吐やひどい下痢・痙攣など異常な症状が出た場合はすぐに病院へ行きましょう。
醤油が原因と思っていても、実は一緒に食べた魚介類が原因だった場合などは、重篤な食中毒の危険性があるため、注意しましょうね。
醤油の保存方法について
醤油は腐りにくい調味料ですが、保存方法によって賞味期限が大きく変わります。
安心して美味しい醤油を食べるためにも保存方法に気を配りましょう。
未開封の場合は、常温で冷暗所保存で1年~2年は問題無く保存可能です。
開封後は、冷蔵庫で保存する方が良いでしょう。
腐りにくい醤油の天敵は「空気に触れること」です。
風味や味の劣化は、開封と共に始まるため鮮度をなるべく保ちたい場合は冷蔵庫で保存して、なるべく早く消費するようにしましょうね。
醤油は腐るの?まとめ
日本伝統の調味料、醤油は腐りにくい食品です。
しかし、酸化による劣化は起こります。
特に開封後は、私たちが考えるよりも早く酸化が進むため、鮮度を保つ工夫がされた商品を選んだり、冷蔵庫で保存してなるべく早く消費するなどで対処しましょう。
醤油は日本人にとって馴染み深い調味料ですが、くれぐれも塩分の摂り過ぎには注意しましょうね♪
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