果物や野菜には「皮ごと」食べられる物も多く、大抵の場合は皮ごと食べた方が栄養価が高い!と言われています。
秋の味覚として旬の「さつまいも」ですが、やはり皮ごと食べることが出来る事で知られています。
今回は、さつまいもを皮ごと食べる場合の栄養価や洗い方・調理法について詳しくお伝えします。
さつまいもの皮は栄養満点!上手に調理して美味しく栄養も逃さずに秋の味覚を楽しみましょう。
目次
さつまいもの皮付きと皮なしを比較!
さつまいもの皮は栄養満点!と言われても、具体的にどのような成分が多く含まれるのかを知りたいところです。
そこで、厚生労働省の食品データベースに記載されている数値を参考に皮付きと皮なしで、さつまいもの栄養価にどのような違いがあるのかを検証します。
主成分に大きな違いは無い
下図は、文部科学省の食品成分データベースで「さつまいも(生)」の主成分を比較して簡易的にまとめたものです。
皮付きの方が、カロリーや炭水化物・脂質を少しだけ多く含みますが、主成分には大きな差は認められません。
さつまいもの皮は微量要素の宝庫
まずはこちらをご覧ください。
皮付きと皮なしに含まれる様々な栄養素の中でも、特に大きな差があった項目を抜き出しました。
皮付きのさつまいもには
- ナトリウム
- カルシウム
- βカロテン
- 脂肪酸
などが多く含まれている事が判ります。
その一方で、利尿効果がありむくみ解消に効果的なカリウム含有量は皮なしの方が多く含むという結果になっています。
いずれも可食部100gの数値であり、皮がついているかいないかの差だけで項目によっては2倍に近い差があります。
この事から、さつまいもの皮に豊富な栄養素が詰まっているのかが判ります。
カルシウムはおよそ5倍
さつまいもの皮には、実の部分と比べておよそ5倍のカルシウムが含まれています。
とは言え、この5倍という数値は「皮だけ」と「実だけ」を同量で比較した場合の話。
実と同量の皮を食べる事はありませんので、5倍のカルシウムを摂取出来る訳ではないですが、さつまいもの皮には豊富なカルシウムが含まれている事は確かです。
ポリフェノールも豊富!
さつまいもと言えば紫色が特徴ですが、ワインと同じように紫色の皮部分にはポリフェノールが豊富に含まれています。
項目で言えば、脂肪酸総量に2倍近い差がついていたのも、皮部分に豊富に含まれる各種ポリフェノールの影響です。
ポリフェノールは言わずと知れた「アンチエイジング効果」をもたらす栄養素。
高い抗酸化作用をもたらし、血管機能の改善や新陳代謝を良くする効果があります。
βカロテンや食物繊維も豊富
さつまいもの皮には、βカロテンや食物繊維も豊富に含まれています。
お通じの改善や、抗酸化作用をもたらしてくれるため、さつまいもを皮ごと食べると「女性に嬉しい効果」を多く得られるのです。
さつまいもを皮ごと食べるとオナラが・・
秋と言えば、焼き芋が恋しくなる人も多いと思いますが、焼き芋を食べると「ある生理現象」を催すのが困りものです。
そう、焼き芋を食べ過ぎると「オナラ」が出やすくなるため、食べるのを躊躇してしまう女性も多いようです。
そんな時、さつまいもを「皮ごと」食べるとオナラが出にくくなるのを知っているでしょうか。
さつまいもの皮には豊富な栄養素が含まれている事は既にお伝えしましたが、さつまいもの皮周辺には「ヤラピン」という成分も多く含まれます。
参照:http://textview.jp/post/hobby/25169
生のさつまいもを切ると、画像のように皮の近くから「白い液体」が染み出てくる事があります。
この白い液体こそヤラピンであり、正体はさつまいもに含まれる「消化酵素」の一種です。
ヤラピンには、胃の粘膜を保護したり胃腸の働きを活発にする作用があります。
そのため、焼き芋などを食べる時も「皮ごと食べた方が」消化酵素を効率よく体内に入れることになり、結果としてオナラ(ガス)の発生を抑制してくれるのです。
オナラが気になるから焼き芋を控えていた!という方は、皮ごと食べればオナラをあまり気にせずに食べることが出来ますよ♪
さつまいもを皮ごと食べたい!洗い方は?
さつまいもの皮は捨てずに食べた方が良い!という事が判ってくると、自宅でもさつまいもを皮ごと調理したいと思いますよね。
自宅でさつまいもを洗う時、気になるアレコレをまとめてみました。
さつまいもの皮:農薬や毒が心配
小さなお子様がいらっしゃるご家庭の場合、「皮ごと」食べた時の安全性が気にかかると思います。
参照:https://www.lifehacker.jp/2015/06/150610_4Truths_Worry.html
例えば、皮に残った残留農薬はどうなのか・・。
結論から言えば、さつまいもは土の中で育つ作物なので「農薬が直接かかる」心配はほとんど無いと言えます。
仮に、農薬が表面に多少付着していたとしても「しっかりと水洗い」すれば農薬は流れてしまいます。
日本国内で使用されている農薬は、そのほとんどが「水溶性」で水に溶ける性質を持っています。
30秒程度、流水でしっかりと表面に付いた泥やホコリを洗い流せば、一緒に農薬も流れてしまうので安心してください。
また、ジャガイモの芽などには毒性のあるソラニンなどが含まれる事が有名です。
同じイモの仲間だから、さつまいもの皮にも毒があるのでは?と心配する人もいるかもしれません。
参照:https://matome.naver.jp/odai/2147744658771826701/2147744941474236203
こちらも、結論を言えば「全く心配ありません」ので安心してください。
じゃがいもとさつまいもは同じイモに思えますが、学術的には別種になり、さつまいもの皮には毒は無く安心して皮ごと食べることが出来ます。
さつまいもの洗い方
前項で少し触れましたが、さつまいもを洗う時は【流水で30秒以上しっかりと水洗い】するだけで、農薬や泥・ホコリなどをキレイに洗い流す事が出来ます。
さつまいもの表面にあるデコボコ部分に詰まった泥や、水洗いで取りきれない汚れが気になる場合は、タワシやスポンジ(未使用or野菜用)で優しくこすり洗いすればキレイになります。
参照:https://www.kairyudo.co.jp/contents/05_kyoiku/shokuiku/recipe/04imo/02.htm
水に浸けておく、切った後水に晒す事があると思いますが、栄養面から考えるとあまり良い方法ではありません。
水溶性のビタミン群などは、長時間水に浸けてしまうと流れ出てしまうので、栄養を逃したくない場合は水に付けすぎないようにして下さい。
さつまいもを皮ごと美味しく頂くレシピ
さつまいもや皮に含まれる栄養価を逃さずに、美味しく食べるためには調理法が重要です。
最後に、皮ごとさつまいもを食べる事が出来るおすすめのレシピを紹介します。
ズボラ飯?簡単炊き込みご飯
クックパッドで、ギョッとする簡単レシピを見つけたので紹介します。
参照:https://cookpad.com/recipe/5300976
なんと、炊飯器で炊き込みご飯を作る要領で、具に丸ごと1本のさつまいもを入れて一緒に炊くというレシピ。
つくれぽでも、簡単に作れて美味しかったというレビューがあり、男性や料理が苦手な方にもおすすめです♪
詳しいレシピはこちら
定番!オーブンで甘い焼き芋
参照:https://cookpad.com/recipe/5485253
皮ごと美味しくさつまいもを食べるなら、やはり焼き芋が定番です。
クックパッドから、品種を問わず甘くてねっとりとした焼き芋を、自宅のオーブンで簡単に作れるレシピがあったので紹介します。
甘くねっとりとした焼き芋作りのコツは、焼きあがってからさらに余熱でじっくりと加熱する事です♪
オシャレに皮ごとスイートポテト
参照:https://cookpad.com/recipe/5478843
輪切りにしたさつまいもの皮部分を、スイートポテトの型に使ったアイディアレシピです。
参照:https://cookpad.com/recipe/5478843
さつまいもの他に使う材料も、牛乳・砂糖・卵黄・バターだけで、お手軽におしゃれなおやつが作れる上に、皮も美味しく頂けちゃいます。
詳しいレシピはこちら
さつまいもの皮は栄養満点!まとめ
さつまいもの皮には
- カルシウム
- βカロテン
- 食物繊維
- ポリフェノール
- 各種ビタミンやミネラル
など豊富な栄養価が含まれており、高い健康効果をもたらす栄養素を摂取する事ができる部位となっています。
また、さつまいもの皮周辺にはヤラピンという消化酵素も多く含まれるため、オナラが気になる方こそ皮は捨てずに食べた方が良いと言えます。
さつまいもを皮ごと食べるには、やはり定番の焼き芋がおすすめ♪
自宅でもトースターやオーブンで簡単に焼き芋は作れるので、是非秋の味覚を皮ごと楽しんでみて下さい。
当記事が少しでも皆様のお役に立てば幸いです♪
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