スタミナ料理の定番と言えば、にんにくです。
にんにくの健康効果は説明するまでもなく、滋養強壮や疲労回復などがあり、あの魅惑的な香りは食欲をそそります。
しかし、にんにくを食べると「ニオイ」が気になるもの。
にんにくの臭いが気になる時、「一体いつまでこのニオイが続くのか」と憂鬱になってしまいますよね。
そこで今回は
- にんにくの臭いが消える時間
- にんにくの臭いが消えない理由
- 対処法
- 気を付けるべき点
このような内容で、にんにくの臭い問題をテーマに様々な情報をお伝えしていきます。
目次
にんにくの臭いは何時間で消えるのか
にんにくを食べた後に発生する独特なニオイ。
いったいどれくらいで消えてくれるのでしょうか?
まずはにんにくを食べた後の臭いがどれだけ続くか、なぜ臭いが残るのかについて解説していきます。
にんにくの臭いの持続時間
にんにくの臭いの持続時間は、食べてから半日~ひどい場合は翌々日まで持続することもあります。
持続時間に大きな差が生じているのは、食べる量や個人の代謝に違いがあるためです。
また、臭いの持続時間を減らす食べ方や対処法などによっても、持続時間は変動します。
詳しい事は後述しますが、にんにくを食べると長時間臭いが持続する、という事をまずは頭に入れておきましょう。
にんにくの臭いが消えない理由
どうしてにんにくの臭いは長時間続くのでしょうか?
にんにくの臭いについて、まずはメカニズムから紹介します。
にんにくの臭い成分
にんにくの臭いは、にんにくに含まれるアイリンとアリイナーゼが結合して出来る、「アリシン」と呼ばれる成分が原因です。
アリシンが体内に入り分解される過程で、様々な化合物と変化します。
念のため、ちゃんと専門用語を知りたい方のために4種のニオイ成分と簡単な説明をしておきますね。
●アリシン
にんにくのアイリンが酵素アリイナーゼと結合して発生する。
●メチルメルカプタン
主に食べている時に発生。アリシンが分解されて生成される。
●アリルメルカプタン
胃で分解されている時に生成される。
●アリルメチルスルフィド
小腸で発生する成分。長時間にんにく臭が消えないのはこれが原因。
にんにくの臭いの元はアリシンで、分解が進むと様々に変化します。
少し乱暴ですが、今回はこれらの成分を「ニオイ成分」として解説していきますね。
どうして時間がかかるのか
にんにくを食べると臭うのは、ニオイ成分が原因です。
私たちは、にんにくを食べると消化や分解をしながら、栄養素を取り入れます。
その過程で、様々なニオイ成分が発生します。
口や胃で発生するニオイ成分は、数時間で消えてしまうので問題ありません。
ですが、小腸までくるとにんにくの臭いは、
小腸で一度吸収して、血液を通して全身に送る
肺に送り込まれたニオイ成分は呼吸と共に少量ずつ外へ
全身の毛穴からも少しずつニオイ成分を排出(体臭)
ゲップやオナラでもニオイ成分を排出
という過程を経て時間をかけて全身(毛穴を含む)から排出されます。
この一連の流れこそ、にんにくを食べると長時間臭いが残る理由でもあります。
だから、ブレスケアをしても防ぎようがない訳ですね^^;
とは言ってもなるべく早く匂いを消したいと思うので、続いてにんにくの臭いが消えない時に出来る対処法を紹介します。
にんにくの臭いが消えない時の対処法
にんにくの臭いが消えない時、ケースごとに対処法を紹介します。
にんにくを食べた直後(食後3時間以内)
まずは口臭のケアが大事ですよね。
この時点で出来る対処法は
- 濃いお茶を飲む
- 歯磨きをする
- コーヒーを飲む
- りんごジュースを飲む
- 牛乳を飲む
- ガムやブレスケアを食べる
これらの方法で口臭対策が出来ます。
特に、りんごジュースや牛乳を飲むことをおすすめします。
参照:https://www.tbs.co.jp/konosa/archive/20160124.html
上図は、TBSの情報バラエティ「この差って何ですか?」内で、ニンニクの消臭効果を実験した時に紹介された画像です。
実験結果から、りんごジュースと牛乳はにんにくの臭い消しに高い効果を発揮していることが判ります。
牛乳はニオイ成分を身体が吸収するのを阻害する効果が、りんごジュースにはポリフェノールなどが含まれ、ニオイ成分を分解する事が理由となっています。
にんにくを食べてから3時間以上経過
残念ながら、すでに消化を終えて臭い成分は小腸に向かっています。
発生する臭いを完全に消去する対処法はありませんが
- お茶やコーヒーなど利尿作用が高い飲み物を飲む
- 運動などで発汗を促す
- ブレスケアで口臭対策
- 制汗剤や香水で体臭対策
などの対処法が有効です。
なるべく早くニオイ成分を体外へ排出するか、発生している臭いに対して物理的に対処するか、という事になりますね。
にんにくは、含む成分や身体の反応が原因で臭いが発生するため、食べる際はある程度臭いの覚悟はする必要があります。
しかし、にんにくの食べ方や調理法によっては臭いを軽減できる可能性があるので最後に紹介しておきましょう。
にんにくを食べる時に気を付けたい事
にんにくを食べる時、下記の点を意識すると臭いを抑える効果が期待されます。
調理法で臭いを抑える
切る・叩く・潰すなど、強い刺激を与えると、にんにくは香り成分を強く発生します。
もちろん、その香りこそがニンニク料理の醍醐味でもあるのですが、刺激を与えずに丸ごと加熱調理するとニオイを抑えることに繋がります。
理由は、ニオイ成分の元凶であるアリシンを生成するための酵素が熱に弱いため。
完全に臭いが無くなる訳ではありませんが、にんにくの臭いを少しでも軽減したい場合は、事前に電子レンジなどで2~3分そのまま加熱処理しておくと良いでしょう。
相性の良い食べ物を一緒に食べる
にんにく料理と共に食べると臭いを軽減する食べ物があります。
- りんご(ポリフェノール化合物)
- ミント(ポリフェノール化合物)
- パセリ(口臭対策)
- 牛乳(臭い成分の吸収抑制)
- 緑茶
- レモン汁など
にんにくを食べるとき、上記の食材を意識的に一緒に食べる事で、臭いの悩みを軽減する効果が期待できますよ。
にんにくの臭い・まとめ
にんにくは健康維持や疲れた時のカンフル剤として、非常に有用な食べ物です。
しかし、成分や身体の働きを原因とする臭いが発生する食べ物でもあります。
体調や摂取量によって、臭いの継続時間は変動しますが、営業職の方や直近でデートを控えている場合など、臭いで困る予定がある際は食べるのを控えた方が良いと言えます。
どうしてもにんにくを食べたい!という時は、ポリフェノールを含む食品や飲み物を一緒に食べるようにしましょうね♪
コメントを残す