卵の賞味期限切れはゆで卵(加熱)にすれば安全?1週間/10日/1ヶ月いつまでOKかレシピも

安売りの時に大量買いした卵を使いきれず、気が付くと賞味期限が切れていて捨ててしまう事ってありますよね。

でも、卵の賞味期限切れって本当に危険なのでしょうか?

今回は、賞味期限切れの卵を加熱(ゆで卵も含む)した場合、どれくらいまでなら安全なのか、その期間について調べてみました。

期限切れの卵を使ったレシピなども紹介するので、役立ててみて下さい。

卵の賞味期限

漠然としたイメージで卵の賞味期限切れはヤバい、と思っている方は多いのではないでしょうか?

でも、よく考えてみると卵に記載されているのは「賞味期限」で、肉や魚などの生鮮食品で良く見かける「消費」期限ではありません。


参照:https://www.sankei.com/premium/news/180703/prm1807030003-n1.html

それもそのはず、実は卵の賞味期限とは【夏場に卵を生で食べる事を想定】して設定されています。

そもそも、卵は私たちが想像している以上に長持ちする食べ物です。

私たち日本人は卵を生食する食文化があり、卵(生)にはサルモネラ菌が繁殖して重篤な食中毒を起こす可能性があるから、卵=日持ちしないというイメージだけが先行しているのです。

卵はどれくらい日持ちするのか

卵に記載されている賞味期限は、産卵後にパック詰めしてから14日間となっています。

日本卵業協会の公式HPによると

時期により異なりますが、卵の賞味期限は安心して「生食」できる期限を表示しています。サルモネラ菌の増殖が起こらない期間は卵の保存温度によって決まります。英国のハンフリー博士の研究に基づいて算出され、家庭で冷蔵保存する7日間を加えたものです。夏期(7~9月)が産卵後16日以内、春秋期(4~6月、10~11月)が産卵後25日以内、冬季(12~3月)が産卵後57日以内とされています。

引用元:http://www.nichirankyo.or.jp/qa/hinshitsu.htm#tag01

なんと、冬場なら産卵後2ヶ月近く日持ちすると書かれています。

つまり、卵の賞味期限切れは1~2週間程度なら問題無く食べられるという結論になります。

 

しかし・・疑り深い筆者は、賞味期限が切れても大丈夫と言われても、実際に1~2週間も賞味期限が切れた卵を食べる勇気が出ません。

記事をご覧になって下さっている方の中にも、きっと筆者と同じように食べるのは抵抗がある方もいるハズ。

そこで、続いては賞味期限切れの卵を安心して食べる為の方法について紹介していきます。

卵の賞味期限切れが気になる方へ

賞味期限が切れた卵を安全に食べる方法はいくつかあります。

生食可能かを調べる方法

まずは、賞味期限切れの卵を生で食べたいという方に向けて、調べる方法や判断の基準を紹介します。

卵を割らずに調べる簡単な方法として「水に浮かべる」と鮮度を知る事が出来ます。


参照:https://www.youtube.com/watch?v=u_oiAyhvV4o

方法は至ってシンプル。コップに水を入れて卵を入れるだけです。

新鮮な卵なら沈み、古くなっている卵はプカリと浮いてしまいます。

より明確に知りたい時は、塩分濃度10%程度の食塩水で試すと精度が増します。

古い卵は、殻の表面にある微細な穴から水分や炭酸ガスが抜けて、空気が入り込むので水に浮いてしまうのです。

※水に入れて鮮度を確認した卵は、すぐに食べるようにしましょう。卵は濡れると鮮度を保持する力が弱くなります。

 

また、平皿に割って見た目や臭いで判別する方法もあります。


参照:https://www.youtube.com/watch?v=ZAHnbleSXA4

【左】古い卵、【右】新鮮な卵です。

古くなった卵は、白身がだらしなく広がり黄身の盛り上がり方も元気が無い感じですよね。

一方、新鮮な卵は黄身も白身もプリっとしていて、盛り上がっているのが判ります。

また、普段の生活で卵のニオイを嗅ぐ機会はほとんどありませんが、卵を割った時にニオイを感じますか?

通常、よほど嗅覚が鋭敏な方で無い限りは卵のニオイを感じる事は無いはずです。

もし、卵を割った時に普段嗅いだことが無いニオイ(腐敗臭)を少しでも感じた場合は食べない方が良いでしょう。

火を通す事で安心できる

卵の賞味期限切れで、私たちが一番不安に感じるのはサルモネラ菌などによる食中毒です。

しかし、もし仮に古い卵にサルモネラ菌がいたとしても加熱すると安全に食べる事が出来ます。

サルモネラ菌は70℃以上の熱を1分以上与えると死滅してしまいます。

加熱調理をすれば、サルモネラ菌による食中毒のリスクは限りなく0に近くなり、安心して食べる事ができますよ。

ただし!割った時に異臭がするなど、明らかに違和感を感じた場合は、卵が腐敗している可能性があるので食べないようにしましょう。

トロトロの半熟卵が好き、という方も注意が必要です。


参照:https://cookpad.com/recipe/2379827

半熟でトロットロのオムライスは美味しいですが、賞味期限切れの卵を使う時はやめた方がいい調理法です。

古い卵を安全・安心して食べたい時は、しっかりと火を通す事が重要ですよ。

賞味期限切れの卵を使ったおすすめレシピ

しっかりと加熱処理をして、賞味期限切れの卵を美味しく食べるための調理法やレシピを紹介します。

ゆでたまご

まずは定番、ゆでたまごにしてしまう方法。


参照:https://amanoshokudo.jp/season/9012/

殻ごと茹でる調理法なので、火の通りを考えると10分以上は茹でる事をおすすめします。

ゆでたまごのデメリットは、殻を割って中身を確認出来ない事です。

賞味期限が1~2週間程度切れた卵なら、問題無く食べれますが1ヶ月以上切れているなど、かなり鮮度に不安がある場合は別の調理法で食べるようにしましょう。

スペイン風オムレツ


参照:https://cookpad.com/recipe/5709721

名前こそオシャレな雰囲気がありますが、すごく簡単でしかも卵を大量消費出来るおすすめレシピです。

準備するもの

  • オリーブオイル
  • じゃがいも
  • 玉ねぎ
  • 賞味期限切れの卵
  • コショウ
  • 耐熱性のボウル

作り方

  1. 卵のチェックもかねて、まずは耐熱性のボウルに卵を割っておきましょう。
  2. 続いて、具材を切ります。玉ねぎはみじん切りに、じゃがいもは1cm角くらいにします
  3. オリーブオイルをかなり多めに入れて、具材を炒めていきます。
  4. 火が通り、じゃがいもが柔らかくなったら卵をしっかりと溶いた耐熱ボウルにオリーブオイルごと入れて、混ぜ合わせます。
  5. 4をフライパンに戻してじっくり焼き上げていきます。
  6. フタがあればフタをして、弱火~中火で片面7分程度で両面を焼きましょう。ひっくり返す時はお皿を使うと簡単です。
  7. 焼きあがれば完成!火の通りにどうしても不安がある人は、完成後にレンジで1~2分さらに過熱すればバッチリですよ。

    画像引用:https://cookpad.com/recipe/5709721

卵を保存する際に気を付ける事

卵は、私たちが思っている以上に日持ちする食材です。

しかし、保存の際に気を付けなければならないポイントがいくつかあります。

温度管理

卵を保存する最適な温度は10℃前後です。

夏場など気温が高い時はもちろん、冬場でも室内の温度は高くなりがちなので、常温よりも温度を一定に保つことが出来る冷蔵庫で保存しましょう。

水分

卵の鮮度チェックでも少し触れましたが、卵の殻には微細な穴が空いています。

水に濡らしたり、殻に水分が付着すると、穴から卵の内部へ水が浸入して腐敗の原因となります。

傷が付いたり殻が割れた時

卵が日持ちする最大の理由は、中身を外殻がしっかりと保護しているためです。

そのため、殻が割れたり傷ついたりすると、その部分が外気に触れる事となり、鮮度は一気に悪くなります。

割れた卵はすぐに使い切ってしまいましょう。

ゆで卵は日持ちしない

賞味期限が切れた卵を「食べる方法」としては、ゆで卵などの調理法は非常に有効です。

しかし、前述の通り日持ちする理由は殻が中身の劣化を防いでいるからなので、調理後の卵は普通に腐ります。

ゆで卵は季節によって日持ちが変わりますが、特に暖かい時期はなるべく早く食べるようにしましょう。
夏場は1日程度、冬場でも2~3日しか日持ちしません。

ゆで卵を早く消費した方が良い一番の理由は、時間経過が見た目で判別しにくい事です!

  • 白身部分がネバつく
  • 硫黄臭とは違う腐敗臭がする

このような味や臭いの変化に気付いたら食べるのはやめておきましょう。

半熟卵はさらに日持ちしにくい(当日消費が望ましい)ですよ。

火を通したから大丈夫・・なのは、あくまでもすぐに食べる場合ですので注意しましょう。

卵の賞味期限切れ:まとめ

卵は、意外にも日持ちする食材である事が判りました。

保存状態によって鮮度保持期間は変化しますが、1週間~10日程度の賞味期限切れは全く気にせず食べる事が出来ると言えます。

1ヶ月を超えた賞味期限切れになると、さすがに抵抗を感じますが、今回紹介した鮮度の確認法で問題が無いようなら、加熱すれば問題無く食べれますよ。

卵の保存で気を付けるべきポイントは

  • 直射日光
  • 水分
  • 殻に傷がつく

などがあります。

卵を保存する上で最適な温度は10℃前後で、殻に水分や傷がついてしまうと鮮度が下がりやすくなるので注意しましょう。

今まで、賞味期限が切れている卵を捨てていたという方は、実はとても勿体ない事をしていた事になります。

「卵は意外に日持ちする」

もし、卵の賞味期限が数日切れてしまっていても、問題無く食べられるので捨てずに食べきってしまいましょう!

卵=食中毒のイメージが拭いきれない人は、食塩水に浮かべたり、実際に割ってみて確認して、安全を確認してから加熱調理して食べれば安心です。

当記事が、皆様の生活に少しでも役立てば幸いです♪

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