私たちの食生活に欠かせない「卵」は完全栄養食として有名です。
その一方で、食べ過ぎると健康に良くない!「卵は1日1個まで」など、食べ過ぎは危険というイメージも強い食材です。
今回は、卵を食べ過ぎると体にどのような悪影響を及ぼすのか?について詳しく紹介していきます。
目次
卵を食べ過ぎると体臭が臭くなるのか
卵を食べ過ぎた時、それも「ゆで卵」を食べるとおならが臭いと感じたことはありませんか?
結論から言うと、卵(ゆでたまご)を食べ過ぎると体臭が臭くなる可能性があります。
参照:https://takeda-kenko.jp/navi/navi.php?key=onara
ゆで卵を作ると、温泉で感じるような硫黄っぽい臭いを感じませんか?
実は、ゆで卵にすると「硫化水素」を白身に閉じ込めた状態になります。
体に入った硫化水素は、消化吸収の過程で有機物と混ざり臭いガスが発生します。
体内に溜まったガスは、オナラや口臭・体臭という形で身体の外へと排出されるので、結果として体臭が臭くなるのです。
特に、腸内環境が悪い人は臭いがキツくなる傾向があります。
ゆで卵を食べるときは、ヨーグルトなどの発酵食品や食物繊維を多く含むバナナなどを一緒に食べるようにすると、腸内環境が整い臭いが軽減されますよ。
卵の食べ過ぎは太るのか
卵=コレステロールの塊、というイメージを持つ方は多いのでは無いでしょうか?
昨今の研究で、このイメージには大きな誤解があったことが判明しましたが、卵を食べ過ぎると太る原因になるのでしょうか?
結論から言えば、卵を食べ過ぎれば太る原因になります。
参照:https://uki-studyabroad.com/how-to-stay-skinny-in-studying-abroad/
卵は完全栄養食品と言われるだけあって、実に様々な栄養素が含まれています。
タンパク質や脂質、ビタミンDなどを多く含み、カロリーも卵1個で79kcalと高い数値を示します。
卵のコレステロールに関する誤解は、後述で詳しく解説しますが、単純に卵を食べ過ぎるとカロリーオーバーの原因になります。
普通に盛ったお茶碗1膳分のごはんは約235kcalなので、卵を3個食べると、ごはん1膳に匹敵するカロリーになってしまいます。
卵を食べるときは、私たちが思っているよりカロリーが高い、という事を意識して食べ過ぎには注意するべきですね。
卵の食べ過ぎは下痢や腹痛を起こすのか
卵の食べ過ぎ、特に生卵の食べ過ぎは下痢や腹痛の原因となる可能性があります。
私たち日本人は「生卵を食べる」習慣があるので注意が必要です。
胃腸が悪い時、火を通した卵は消化にも優しく栄養価も高いので重宝しますが、生の卵は逆に症状を悪化させてしまいます。
温度管理が悪かったり、殻を割ってから放置した卵はサルモネラ菌の繁殖によって食中毒を引き起こす危険性もあります。
参照:https://papamama777.biz/?p=2019
消化の悪い生卵や、サルモネラ菌による食中毒以外にも、卵アレルギーによる下痢や腹痛も考えられます。
特に、消化器官が未発達な子供の場合は、卵を食べ過ぎると下痢や腹痛を引き起こす原因となり得るので注意が必要です。
卵の食べ過ぎは肌荒れを起こすのか
卵には、脂質も多く含まれるため食べ過ぎると肌荒れを引き起こす原因となる場合があります。
美容効果やアンチエイジング効果のある成分も多く含む卵ですが、やはり食べ過ぎてしまうと肌荒れなどの悪影響を引き起こしてしまいます。
卵一日30個以上食べてるからか肌荒れとオナラがすごい!
一瞬で大涌谷状態に周囲を変えれる。— ボディオ@筋肉ブロガー✍️ (@JuXVaED7kkgi9IL) April 28, 2019
健康維持に役立つ卵も、食べ過ぎれば様々な悪影響を及ぼしかねないという事ですね。
続いて、私たちが卵に持つ「高コレステロール」というイメージについて、近年の研究で新たに判明した事実をお伝えします。
卵に含まれるコレステロールと誤解について
この記事を読んでいる方の中にも、卵と言えばコレステロールが多く含まれていて食べ過ぎると危険、という認識を持つ方は多いはずです。
それもそのはず、一昔前まではメディアでも卵の摂り過ぎはコレステロール値が上がるから危険と間違った情報を伝えていたのです。
近年の研究でコレステロールと人体の関係性について、新たに判った事実があります。
それは
- コレステロールは80%が肝臓の働きによって生成される
- 食事から摂取されるコレステロールは全体の20%
- 食事で摂取する量が増えると肝臓が生成量を調整する
つまり、コレステロールとは私たち自身が肝臓の働きによって「自ら作り出し」ていて、食事で摂取量が増えても総量には影響が無い、という事が判ったのです。
参照:https://www.nhk.or.jp/beautyscience-blog/2018/142/315601.html
この研究結果に基づいて、2015年から厚生労働省による「日本人の食事摂取基準」における卵の項目は、制限なしと表示され上限を設けないようになったのです。
参照:https://www.nhk.or.jp/beautyscience-blog/2018/142/315601.html
卵は、食べ過ぎれば身体に悪影響を及ぼす事もありますが、「1日1個まで」という常識から、「過剰に食べ過ぎなければ制限が無い」という新常識が定説となったのです。
卵を食べる量に制限をかけるべき人もいる
厚生労働省公認で、卵は上限なしに食べれる食品とされていますが、これはあくまでも「健康な人」の場合です。
すでに血中コレステロール値が高いと診断されている方や、メタボ気味の方は卵を食べ過ぎると
- 動脈硬化
- 心臓疾患
- 脳卒中
これらの病気リスクを引き上げる事になるので注意が必要です。
また、「日本人の食事摂取基準」2015年版では、卵の過剰摂取とがんとの関係性におけるデータも記載しています。
卵が直接的な原因とは断じていませんが、卵を毎日2個以上食べる女性と1個しか食べない女性を比べた時、がんで死亡するリスクは2倍程度の開きがあったそうです。
あくまでも、そういうデータがあるだけで、卵とがんリスク上昇に明確な因果関係がある訳ではありませんが、一応そういうデータもある事は頭に入れておいても良いのではないでしょうか?
卵の食べ過ぎと悪影響:まとめ
卵は1日1個という常識は、厚生労働省の発表によって覆されました。
しかし、どんなに健康に良いとされる食品であっても、極端な食べ方をすれば健康を害するというものです。
コレステロールに対する誤解は解けた事もあり、食べ過ぎを過度に気にしなくてもよくなった卵ですが、食事バランスを考えると従来の常識通り、卵は一日に1個程度を目安に食べた方が良いのではないでしょうか?
今回お伝えした情報が、少しでも皆さんの健康維持に役立てば幸いです♪
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