今夜はしいたけでおかずを一品・・と思って冷蔵庫から取り出すと、カサの裏側が茶色や黒に変色している、なんてことは無いでしょうか。
買った時は白かったはずのカサの裏が、変色していると食べれるのか不安になりますよね。
そこで今回は
- しいたけの裏が変色する原因
- 食べても安全かを見極める方法
- 適切な保存法
- しいたけを保存する時の注意点
これらを中心に、しいたけの裏が変色した時に関する情報をお届けします。
目次
しいたけの裏が変色する原因
パックなどに入っている「生しいたけ」は、意外に日持ちしない食材です。
冷蔵庫に入れていても、1~2週間で変色が進み最悪の場合食べられなくなってしまいます。
しいたけの変色を引き起こす原因は「酸化」と「腐敗」です。
参照:http://agritopic.net/909/
岐阜県森林研究所の実験によると、酸素が少ない条件下ではしいたけが持つ酸化酵素が作用せず、変色を防ぐことが出来る事が判っています。
酸化を避けるために密封する事は効果的ですが、酸素が少ない環境下では「腐敗」を引き起こすバクテリアが増殖して腐りやすくなってしまいます。
二つの原因を効果的に抑制するには、低温貯蔵(冷蔵庫保存)が効果的ですが、個体差や湿度によって変色にバラつきがあり、変色を完全に防ぐ事は難しいとされています。
しいたけの賞味期限
変色は個体差が大きいしいたけですが、賞味期限はどれくらいなのでしょうか。
実は、しいたけには賞味期限が記載されていません。
しいたけに限らず【キノコ類全般】は、賞味期限の記載義務が無いそうです。
調べていて、そんなバカな?と思い我が家の冷蔵庫にあったマイタケを取り出してみると
本当でした。賞味期限の記載はどこを探しても見つかりませんでした。
これは野菜にも同じことが言えて、キノコや野菜は販売時に賞味期限を表示しなくても良い事になっています。
なぜ、賞味期限を表示しなくて良いのかと言うと
- 品質が一定ではないため(個体差が大きい)
- 収穫してからも成長を続けるから
- 成長の個体差が大きいため
- 好んで食べる時期(成熟度)に個人差があるため
このように一定の賞味期限を設けることが難しいため、賞味期限を表示しなくても良い、とされているのです。
ちなみに、生しいたけの場合は目安となる賞味期限は1週間~10日程度です。すでにカットされている場合は2~3日程度で悪くなってしまいます。
しかし、保存の仕方や季節によって上記の目安がアテにならず、買って2~3日で変色してしまうケースもあります。
だからこそ、見た目が変わってしまったしいたけを「食べれるかどうか」を見極める目が必要になってくるのです。
しいたけの変色!食べても大丈夫か見極める
冷蔵庫に入れていても、変色してしまうしいたけ。
賞味期限が記載されていない以上、安全か危険かは自分で見極める必要が出てきます。
しいたけの裏が茶色く変色した!
新鮮なしいたけの場合、カサの裏を見ると綺麗な白色をしています。
参照:https://twitter.com/goblinsmithy/status/683938899983384576
ところが、日が経って古くなってくると
参照:http://yaoyanooyaji.blog10.fc2.com/blog-category-88.html
画像の様に、茶色く変色してきます。
軸やカサの裏が茶色に変色してきたら、それは「しいたけの鮮度が落ちたサイン」です。
鮮度が落ちてきたとは言え、食べる分には問題ありません。
茶色に変色したしいたけは、そのまま焼いて食べるより煮物や濃い味付けのおかずに、具材として使った方が美味しく食べることが出来ます。
しいたけの裏が黒くなった!
鮮度が落ちてくると、しいたけの軸やカサの裏は茶色に変色しますが、そのまま酸化や腐敗が進むと黒くなってしまいます。
茶色くなって
参照:http://yaoyanooyaji.blog10.fc2.com/blog-category-88.html
茶色が徐々に濃くなり
参照:http://masanews.net/120/
ひどくなると真っ黒に!
参照:http://www.forest.rd.pref.gifu.lg.jp/rd/shigen/mori141001.html
黒く変色してしまったしいたけは、食べない方が良い場合が多いと言えます。
続いて、腐っているしいたけに見られる「変色以外の変化」を記載するので、食べるかどうかの判断材料として役立ててください。
腐っているしいたけに見られる特徴
しいたけが腐ると見られる変化を紹介します。
前述の真っ黒に変色する事も、腐ったしいたけに見られる変化の一つなので、他の変化も併せて見られた場合は食べずに処分しましょう。
触るとヌメりを感じる
参照:https://www.nicovideo.jp/watch/sm31874102
腐っているかも・・と疑っているしいたけの表面が「ぬるぬる」していたら危険信号です。
しいたけは、鮮度が保たれている場合は「ぬめりは無い」きのこです。
ぬめりを感じた場合は、食べずに処分した方が良いと言えます。
異臭がする(酸っぱいニオイやアンモニア臭)
参照:http://glasskusai.hatenablog.com/entry/nioi1
見た目の変色だけでなく、アンモニアのような匂いや酸っぱいニオイを感じた場合もほぼOUTです。
調理しても美味しくないばかりか、場合によってはお腹を壊したり吐気を感じる事もあるので処分しちゃいましょう。
酸っぱい味がする
酸っぱいニオイを調理前に感じた場合なら、事前に気付いて捨てることが出来ますが、調理後に腐ってしまう事もあります。
筆者は、前日にホイル焼きで残ったしいたけを不用意に常温保存してしまい、たった半日で酸っぱい味になってしまい泣く泣く処分した事があります。
参照:https://eigodekore.com/taste/
腐ったしいたけは、酢をかけたような酸味を感じます。(個人的な感想)
味に違和感を感じながらも、1個食べきってしまった時は、幸いにも体調に変化は認められませんでしたが、気持ち悪くなったりお腹を壊す事もあるので、酸っぱいしいたけも食べない方が安全です。
白いカビが生えた?
参照:https://syoku-life-labo.com/siitake-kabi/
画像の様な状態のしいたけを見たら、ビックリしてしまいますよね。
しいたけ表面を覆うように発生する白いものは、菌糸が表面に発生する現象(気中菌糸)である場合がほとんどで、食べても問題ないそうです。
しかし、白カビが発生している可能性もあり(判別が非常に難しい)、見た目的にも嫌悪感を感じる人も多いため、無理に食べる必要はありません。
ちなみに万が一白いものが白カビで、それを食べてしまったとしても、胃で普通に消化されてしまうので、大きな健康被害には繋がりません。
しいたけに青や緑の斑点が
参照:http://kinokofield.blog.fc2.com/blog-entry-85.html
白いカビのようなものだけなら、食べても問題ありませんが、青っぽい(緑っぽい)部分が確認出来たらOUT!青カビが発生しています。
吐気や下痢・腹痛を引き起こす可能性がありますので、青カビが発生したしいたけは食べないで処分してください。
しいたけを保存する方法①
意外に日持ちしないしいたけを、上手に保存するための方法や注意点を紹介します。
常温か冷蔵か
スーパーなどで陳列されているしいたけは、常温の場合が多いですが、基本的には購入したしいたけは「冷蔵保存が望ましい」です。
冒頭でも説明した通り、しいたけの「酸化」と「腐敗」を効果的に抑えるには低温保存がベストです。
どうしても常温で保存したいなら、風通しの良い冷暗所で「カサを下にして」保存しましょう。
カサを下にする理由
参照:http://shiitake-samurai.com/
スーパーなどで売られているパック詰めのしいたけも、大抵がカサが下を向いています。
これには理由があり、カサを下にする事で新たに胞子が出るのを防ぎ、長持ちする効果があります。
購入してパックから取り出した際も、保存時はカサを下に向けて保存するようにした方が長持ちしますよ。
しいたけを冷蔵保存する方法
未開封のパックをそのまま冷蔵保存すると、しいたけが出す水分が原因で傷みやすくなってしまいます。
すぐに使う場合はパックのままでも良いですが、日持ちさせたい場合はパックから取り出して冷蔵保存する方が良いですよ。
開封した生しいたけを冷蔵保存する場合は
- 濡らさない(水分が付いたら拭き取ってから保存)
- カサを下に向ける
- ラップやジップロックに包み、空気となるべく触れないように
これらのポイントを意識して保存すると長持ちします。
しいたけを保存する方法②
大量にしいたけを頂いた場合など、長期保存したい時は冷凍保存がおすすめです。
日本きのこセンターに提出された※レポートによると、1ヶ月冷凍保存したしいたけが、生より食感が良く美味しいという研究結果を示唆しています。
※原木シイタケにおける長期冷凍保存と解凍条件が食味および成分含量におよぼす影響
しいたけを冷凍保存する際は
- 洗わない(余計な水分が付くから)
- 水分が付いている場合は拭き取る
- 石附(いしづき)部分は切り取る
- 軸とカサで分ける
- ラップで包みジップロックに入れて空気を抜く
これらのポイントを意識すると、美味しさを損なわずに冷凍保存する事が可能です。
解凍は、電子レンジで加熱するか流水に10分間ほど浸す方法がおすすめ。
上記の解凍方法は、前述のレポートで行った比較実験でも、美味しいと感じる人が多かったそうです。
しいたけを保存する方法③
生シイタケを「干ししいたけ」にしちゃうという方法もあります。
参照:https://www.youtube.com/watch?v=id8WFoN81Hc
作り方はとても簡単で
- 軸を切ってからスライスするor丸ごとのどちらかを決めて
- ザルなどに入れて日当たりの良い場所で2~3日干すだけ!
丸ごと干す場合は、カサを下に向けないと萎んでしまうので、向きに注意して干すようにしましょうね♪
2分弱で簡単に干ししいたけの作り方を紹介している動画があるので、参考にご覧になると判りやすいと思います。
しいたけの裏が茶色や黒い:まとめ
しいたけには賞味期限が記載されておらず、変色した場合は記事内で紹介した腐った時の特徴と照らし合わせて、食べるか捨てるかの判断をしましょう。
しいたけを保存する時は、「水分」と「酸素」が大敵なので、これらを取り除く事を意識して保存すると、より長持ちさせることが出来ます。
消費しきれない程のしいたけが手に入った場合などは、冷凍保存や干ししいたけにするのもおすすめです。
当記事が少しでも皆様の生活に役立てば幸いです♪
コメントを残す