低カロリーで身体に良さそうなイメージがあるしらたきですが、美味しいから・ダイエットに良さそうだからと過剰摂取するのは考え物です。
今回は、しらたきを食べ過ぎると身体にどのような悪影響があるのかを紹介します。
しらたきを食べ過ぎると吐き気や腹痛だけでなく、場合によっては太る原因にも・・。
しらたきを食べる適正量を知り、上手にダイエットに活用したり美味しく食べる参考に役立てて下さい♪
目次
しらたきを食べ過ぎると身体に起こりうる影響
しらたき(白滝)とは、ご存知の通りこんにゃくを糸状にした食べ物で、栄養価はほとんど含まず非常に低カロリーな食品で知られています。
厚生労働省の食品データベースでしらたきを調べると(可食部100gあたりの栄養価)
参照:https://fooddb.mext.go.jp/result/result_top.pl?USER_ID=19052
ご覧のように、そのほとんどが水分で特筆できる栄養価は食物繊維くらいです。
一見、食べ過ぎても身体に悪い影響を及ぼさないように見えるしらたきですが、この栄養価の低さや食物繊維が原因で様々な害をもたらす可能性があります。
しらたきを食べ過ぎたときに起こる症状:腹痛や下痢・便秘
しらたきを食べ過ぎると起こりうる症状として、下痢や便秘など排便に関わるトラブルやそれに伴う腹痛などが考えられます。
参照:https://www.tight-inc.co.jp/reform/toilet.html
こうしたトラブルが、しらたきを食べ過ぎて起こってしまう理由は豊富に含まれる食物繊維が関係しています。
しらたきに含まれる食物繊維は、前述の栄養成分を見ても判るように「不溶性食物繊維」のみで構成されています。
食物繊維には、水に溶けやすい性質を持つ水溶性食物繊維と水に溶けない不溶性食物繊維の2種類があり、それぞれ体内での役割は異なります。
水溶性食物繊維の働き
水溶性食物繊維は、水分と混ざることで言わばジェル状に形状を変えて便を柔らかくする作用を持っています。
また、食物と混ざり粘度が高くなる事で胃腸内を進むスピードがゆっくりとなり、糖質の吸収を穏やかにしたり、余分な脂分を吸着する役割も果たします。
不溶性食物繊維の働き
不溶性食物繊維は、水に溶けない性質ですが水分を吸収して膨らむという特徴があります。
そのため、便の容積が増えて胃腸を刺激して排便を促す作用があります。
また、善玉菌(乳酸菌やビフィズス菌など)のエサになるので、腸内環境を整えてくれるという性質ももっています。
食物繊維を摂ること自体は、おなかの調子を整える意味では非常に重要なのですが、しらたきを過剰摂取した場合「不溶性食物繊維しか取れない」事が大きな問題となります。
不溶性食物繊維は、便の容積を増やしてくれますが過剰摂取すれば、排便が困難になるという副作用もあります。(便秘に繋がる)
また、便が固くなってしまったり消化吸収が困難になることが原因で、逆に下痢を引き起こしたり、腹痛に見舞われてしまう恐れがあるのです。
しらたきを食べ過ぎたときに起こる症状:吐き気・嘔吐
しらたきを食べ過ぎると、吐き気や実際に嘔吐するという症状が起こる可能性もあります。
原因として、前述の不溶性食物繊維を過剰摂取することによる胃腸への負担も関係してきますが、カロリー不足による代謝の低下も関係してきます。
しらたきを食べ過ぎているという事は、裏を返せば他の食物をあまり食べていない状態。
栄養価がほとんど無いしらたきを過剰摂取する=エネルギーが不足する、と言い換えることができます。
食べ物を消化するために胃腸が働くためには、当然ですがエネルギーが必要です。
しかも、しらたきは決して消化の良い食べ物では無いので、大量に食べたしらたきを消化するのは胃腸にとってもラクな仕事ではありません。
車で例えるなら、エンプティーランプが付いた状態でアクセル全開で走行しているようなもので、これが過剰になりすぎればガス欠を起こしてしまいます。
参照:https://www.zurich.co.jp/car/useful/guide/cc-if-gasoline-runs-out/
胃腸を動かすエネルギーが少ない状態で、消化機能を超える食物が体内にあると、身体はガス欠を起こして消化できない食物を吐く事で原因を取り除こうとします。
これが、しらたきを食べ過ぎると吐き気や嘔吐に繋がる原因になってしまうのです。
しらたきを食べ過ぎたときに起こる症状:栄養失調
栄養失調と聞いてもあまりピンと来ないかもしれませんが、生命の危機に瀕するような深刻な栄養不足ではなく、ミネラルなどが不足する事でも栄養失調は起こります。
参照:https://sustainablejapan.jp/2018/10/27/the-state-of-food-security-and-nutrition-in-the-world-2018/35173
しらたきを、1食だけ大量に食べただけなら栄養失調の心配はありませんが、問題なのはダイエットなどで長期的にしらたきばかりを食べ続けた場合です。
記事内で何度もお伝えしている通り、しらたき自体には栄養素がほとんど含まれていません。
私たちが生命を維持するために最も重要とされる3大栄養素(たんぱく質・脂質・糖)はもちろん、ビタミンやミネラルなどもしらたきで補うことはできません。
しらたきばかりを長期的に食べ続けた場合には、健康を維持するための様々な栄養素が欠乏するので、身体に起こりうる悪影響は数え切れないほど考えられます。
低栄養状態が続くと
- 痩せる(不健康な意味で)
- 抵抗力が下がり体調不良を起こしやすくなる
- 皮膚が炎症を起こしやすくなり、傷の治りも悪くなる
- 抜け毛や白髪が増える
- etc
このように、深刻な弊害を多くもたらすので3食全てをしらたきで済ますような、無謀な置き換えダイエットは絶対にしないで下さい。
しらたきを食べ過ぎたときに起こる症状:太る・むくむ
低カロリーで栄養がほとんど無いハズのしらたきですが、大量に食べると太ってしまう(むくみ)事があります。
参照:https://honki-1kg.net/mizubutori-shotai/
しらたきを食べて太ってしまう場合、考えられるのは「水太り」になります。
実は、しらたき【だけ】を食べているなら水太りになる可能性は極めて低いのですが、問題なのは「味付けに使う調味料に含まれる塩分」です。
水太り(むくみ)が起こる理由は様々ですが、病気の症状ではなく一過性のむくみなら、塩分の取り過ぎが原因となっている可能性があります。
塩分を過剰摂取すると、体内では濃くなりすぎた塩分濃度を下げようと「身体に水分を溜めておこう」という働きが起こります。
そのため、本来なら尿や汗として体外へ排出されるハズの水分が身体に残り、それがむくみという形で現れます。
醤油や味噌・塩などで塩分濃度が濃い味付けで食べる事が多いしらたきは、知らず知らずの内に塩分の過剰摂取に繋がるケースが多く、その結果として水太りする可能性があるのです。
しらたきをそのまま食すのは難しいですが、水太りが気になる場合はなるべく薄味を意識すると、塩分の過剰摂取を防ぐことができますよ♪
しらたきを食べる1日当たりの適正量とは
しらたきを食べ過ぎると起こりうる症状を色々と紹介しましたが、低カロリーな上に整腸効果のある食物繊維を摂れるしらたきは、適量を食べれば健康に良い影響を与えてくれる優れた食材です。
厚生労働省の食事摂取基準によれば、成人なら1日あたりの食物繊維摂取量は、18~20g以上が望ましいとされています。
しらたきは100gあたり2.9gの食物繊維(不溶性のみ)を摂取できるので、他の食材で摂取する食物繊維と併せ考えれば、1日当たり100~200g程度なら食べ過ぎにはならない範囲と言えます。
もっとも、しらたき200gはスーパーなどで販売されている1袋とほぼ同量なので、現実的にはそれほど多く食べる事は少ないかもしれません。
参照:https://7premium.jp/product/search/detail?id=761
1日に食べる量の目安として、いくら食べても1袋までと定めておけば、しらたきの食べ過ぎで身体に異常をきたす心配は少なくて済みますよ。
繰り返しになりますが、しらたきでは食物繊維以外の栄養を得ることが出来ません。
豊富な食物繊維で整腸効果はありますが、あくまでも他の食品でしっかりとバランスの良い食事を心がける事が前提ですので、極端に栄養が偏らないように注意して下さい。
しらたきを食べ過ぎると吐き気や腹痛、太る原因に?1日の摂取量はどのくらい?:まとめ
しらたきを食べ過ぎると
- 下痢や便秘、それに伴う腹痛
- 消化不良による吐き気や嘔吐
- 栄養不足
- 水太り(むくみ)
このような身体への悪影響が考えられます。
栄養価がほとんどなく、食物繊維も不溶性食物繊維だけという偏った栄養価の食品なので、整腸効果やダイエットを目的にしらたきを食べる時は、特性を知り上手に活用しないと逆効果になってしまう危険性があります。
日本人は食物繊維が足りていないと言われる中で、しらたきは効率よく食物繊維を摂取できる優れた食材の一つなので、賢く食べて健康維持に役立てましょう。
当記事が少しでも皆様の生活に役立てば幸いです♪
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