冬になり、みかんが安くなってくるとスーパーなどで箱買いする人も多いですよね。
みかんは日持ちするからと安心して放置していると、いざ食べようとしたらカビが!なんて経験は誰でも一度はあるのではないでしょうか。
そこで今回のテーマは「みかんのカビ」についてです。
食べても大丈夫なのか、カビたミカンの周囲にはどのような影響があるのか、カビの種類や原因・予防策など「みかんのカビ」にまつわる様々な情報をお届けします。
目次
みかんにカビが!食べても大丈夫?
大人なら、カビが生えたみかんを誤って食べる心配は少ないですが、小さな子供やペットなどがカビたみかんを食べてしまった時、「健康に影響は?」と心配になってしまいますよね。
そこで、まずはカビが生えたみかんを食べてしまった時に、健康への悪影響や害があるのかについて解説します。
みかんのカビ:害や悪影響について
結論から先に言うと、カビが生えてしまったみかんを口にした場合でも重篤な症状や身体への悪影響は少ないので安心して下さい。
参照:https://mameringo.net/1901.html
どういうことなのか、詳しく解説していきます。
カビは胃で消化される
一般的にカビが原因で起こる病気として
- 肺炎(肺真菌症)などの呼吸器系疾患
- 食中毒
上記のような重篤なものをイメージする人が多いと思いますが、実はみかんに発生するカビはこうした重篤な病気を引き起こす原因にはなりません。
みかんに発生するカビは、種類を問わず口にしても「胃液で溶けてしまう」ので、神経質にならなくても基本的には大丈夫です。
また、カビの胞子を吸い込んでしまったら子供に影響があるのでは?と心配する人もいると思いますが、これも少量を吸い込んだ程度では身体のバリア機能がフィルターの役割を果たすので全く問題ありません。
みかんのカビで起こりうる症状
みかんのカビを食べてしまった時に起こりうる症状として
- 下痢
- 吐き気や嘔吐
- 腹痛
このような症状が考えられます。
いずれの場合でも、重篤化する可能性は低く「カビたみかんを食べてしまった!」という精神的な気持ち悪さが原因で起こったり、腐敗していたことが原因で引き起こされます。
もし、カビたみかんを食べたときに激しい嘔吐や発熱など、重篤な症状が見られた場合は別の原因による症状の可能性があるので、病院を受診するようにしましょう。
みかんにカビが!周りのみかんは大丈夫?
有名な学園ドラマの名台詞に「腐ったミカン」は周りも腐らせる、というやり取りがありましたが、カビが生えてしまったみかんの周りは大丈夫なのか?と心配になりますよね。
参照:http://www.magicdragon2000.com/smart-7-1.html
結論から言えば、カビたミカンの周囲にあったとしても目に見えてカビが生えてなければ味や品質には問題ありません。
みかんの場合、外果皮(オレンジ色の皮)は剥いて食べるのが一般的なので、カビが繁殖していなければ問題なく食べれるので安心ですよ。
ただし、カビたみかんの周囲には「カビの胞子」が付いているのでカビやすい状態にあるのは事実です。
カビてしまったミカンを見つけたら、カビた固体は取り除き周りにあったみかんも固く絞った布などで拭いておくなどの対処をすれば、箱全体がダメになるのを防ぐことが出来ます。
みかんに生えるカビの種類とは
みかんにカビが生えてダメになると、見た目には様々な変化が現れます。
最も多く見かけるのは、緑(青?)や白っぽく変色する変化ですが、みかんに生えるカビの種類とどのような変化が起こるのかを紹介します。
みかんの表面が緑(青)に変色する
参照:https://www.olive-hitomawashi.com/column/2018/10/1-19.html
最もよく目にするのがこのカビ方ではないでしょうか。
これは、青カビや緑カビと呼ばれるカビが原因で起こっています。
青カビと言えば、「カビ毒」を発生する事があるので危険・・という知識がある方も居ると思いますが、みかんに付く青カビはカビ毒を発生しないのでご心配なく。
ただし、みかんにカビ毒を発生させる青カビが付く可能性が0では無い以上、カビたみかんを口にするのはリスクが伴うので、処分するようにして下さい。
みかんの表面が白く変色する
参照:http://ken-shoku.com/archives/528.html
上記画像のようにみかんが白くなってしまう変化もよく見かけますよね。
みかんの表面が白っぽく変化するのも、実は緑カビや青カビが原因で起こっています。
白いから白カビ?と思ってしまいがちですが、みかんの表面が白っぽく変化するのも青カビや緑カビの影響なので、食べずに処分した方が安全です。
みかんの表面が黒く変色する
参照:https://www.boujo.net/handbook/newhandbook2/%E9%BB%92%E8%85%90%E7%97%85.html
みかん表面が真っ黒に変色する場合もあります。
これは、柑橘系の果物に見られる黒腐病や黒カビ・コウジカビなどの繁殖が原因で起こる変化です。
黒腐病の場合は、中身にも見た目で判る影響を及ぼしているケースが多いので、食べようとは思わないはずです。
参照:https://www.boujo.net/handbook/newhandbook2/%E9%BB%92%E8%85%90%E7%97%85.html
みかんに綿のようなカビが生えた
参照:https://www.boujo.net/handbook/newhandbook2/
綿や蜘蛛の巣に似たカビが生えることもあります。
白や黒の菌糸が目に見える形でみかんを覆う変化で、黒かび病とも呼ばれます。
果汁が漏れ出て、急速に腐敗が進む原因にもなるので見つけたらすぐに除去しないと周りのみかんが全滅する恐れもあります。
みかんの表面に付着するカビは、様々な種類がありますが、いずれの場合でも食べずに処分する事が肝要です。
万が一食べてしまっても身体への害は少ないですが、無理に食べる必要性は0なので、周りのみかんを守るためにも見つけたら早めに処分するようにしましょう。
みかんのカビを防ぐ予防策
みかんのカビは深刻な病気や健康被害の心配は無いものの、なるべくなら発生を防ぎたいものです。
最後に、みかんをカビから守るために出来る予防策を紹介します。
みかんを保存する場所
カビが発生する要因には
- 湿度(70%以上が好環境)
- 温度(20℃~40℃)
- 栄養
- 酸素
などがあります。
繁殖が始まってしまえば、みかんの栄養が温床となってしまうので酸素・栄養については対処する方法はありません。(真空パックに入れるなら別ですが)
そのため、みかんの保管場所は湿度や温度がカビにとって不都合な条件を目指すことが対処法に繋がります。
みかんを保管する場所は、風通しがよく温度が上がりにくい冷暗所を選ぶのが基本です。
みかんの腐敗とカビ
勘違いしやすいですが、みかんがカビてしまう事と腐ってしまう事は同義ではありません。
簡単に言うと
- みかんのカビ=カビ胞子によってカビ菌が繁殖した結果
- みかんが腐る=「細菌」が繁殖した結果
同じように思えますが、両者は原因が異なります。
しかし、みかんが腐敗すると皮が弱くなり中身が表面に漏れ出てくるので、結果としてカビが繁殖しやすい環境が整ってしまうのです。
つまり、みかんを腐りにくくする対処法はそのままカビ対策にも繋がります。
みかんを長持ちさせる対処法
みかんの腐敗を防ぐことは、カビの発生を抑える効果もあります。
そこで、みかんを買ってきたらすぐに出来る日持ちを良くする方法を紹介します。
中身を一度全て確認してみる
箱買いしたみかんなどは、買ってきたその日に一度箱から全て出して痛んでいる固体が無いかを確認しておきましょう。
皮に少し変色が見られる・柔らかいと感じる固体があれば、まずはそのみかんから食べるようにするのがおすすめです。
中身の上下を入れ替える
上記で中身を確認したついでに、箱の上下を入れ替えるのも日持ちを長くする対処法として効果的です。
箱の下にあるみかんは、重みがかかっているので柔らかくなりがちです。
潰れたりして果汁が外に染み出した固体などがあれば、あっという間にカビや細菌が繁殖してしまいます。
ザルなどに移しておく
箱のまま保管するよりは、通気性のよいザルなどに移し変えて保管したほうが日持ちがよくなります。
みかんは逆さまに置くと良い
みかんを保管するときは、ヘタがある部分を下にした方が痛みにくくなります。
冷蔵保存なら野菜室へ
みかんをカビや腐敗から守るなら、冷蔵保存するのも効果的です。
冷蔵庫は食材が乾燥しやすいので、ポリ袋などに入れて乾燥を防ぎつつ野菜室で保存するようにしましょう。
少し面倒ですが、個別に新聞紙やキッチンペーパーに包むとより長持ちしますよ♪
冷凍保存はひと手間加えて
みかんを皮ごと冷凍保存する方法もあります。
軽く水洗いして水気を取ったみかんを冷凍庫に入れて、1~2時間経ったら一度取り出して水に潜らせてから再冷凍するのがオススメ。
みかんの表面に氷の膜が張ることで、味や風味の劣化を抑えて冷凍保存できます。
みかんにカビが…食べたら害がある?周りは大丈夫か、カビの種類や原因・予防策も!:まとめ
みかんにカビが生えた場合は、なるべく早めに処分して被害が広がるのを防ぎましょう。
万が一、食べてしまった場合でも重篤な症状を引き起こす心配は少ないですが、発熱や激しい嘔吐など重篤な症状が見られる場合は病院で診てもらうことをオススメします。
みかんはカビが発生しやすい果物なので、保管法などに気をつけてなるべく早めに食べてしまいましょうね♪
当記事が少しでも皆様の生活に役立てば幸いです。
コメントを残す