理想の睡眠時間とは、年齢や個人差が大きいですが1日8時間以上の睡眠を取れていれば「充分に睡眠時間が取れている」と言われています。
しかし、毎日8時間以上の睡眠を取っていても眠気が取れない事や、職場や学校で眠くなる事は無いでしょうか。
今回は、睡眠不足と思えないのになぜか眠気が取れない場合の原因についてお伝えしていきます。
意外に多い水分不足による眠気や、それ以外の原因など眠気が起きる理由や対策法を紹介していますので、日中の眠気に悩まされている方は是非最後までお付き合いください。
目次
日中眠い原因を特定するためにまずは水分を!
睡眠に関して適切な時間は人により変わっており、6時間で十分な人もいれば8時間寝なければいけない人もいます。
ですが、睡眠時間をいくら変えても日中眠いという方が多数いるのは事実であり、そういう場合はたいてい睡眠時間以外に原因があることが多いのです。
適切な睡眠時間を知るためにも、まずは睡眠不足以外の倦怠感に繋がる原因を排除する必要があります。
特に日中の倦怠感を引き起こすと言われている代表例が水分不足によるものなので、睡眠を快適にする水分量を話した上で、睡眠時間をお話していきたいと思います。
水分なんて関係ないじゃん!って思うかもしれませんが密接な関係があるので、まずは水分量から説明していきますね^^!
寝ているのに眠いなら水分不足を疑ってみる!
水分の補給が大事、これは誰もが判っている事ですが、一日にどれくらいの水分を摂るべきかは意外に知られていません。
体重や運動量などで必要量は変動しますが、一般的に男性ならコップ12杯(3リットル)
女性でもコップ約9杯(2.2リットル)の水分を摂ると良いと言われています。
これは、あくまでも目安の水分摂取量であり、運動で汗を大量にかくなど失う量が増えれば摂るべき水分量も増えていきます。
充分な水分を摂取していない状態で、数時間に渡って水分を摂らないと簡単に「水分不足」となり、知らず知らずの内に軽度の脱水症を引き起こす可能性があります。
水分不足が眠気の原因に
水分不足で軽度の脱水症を起こすと、眠気の原因になってしまいます。
水分不足と眠気の関係性についてみていきましょう。
脱水症状は身近に潜む
日常生活において、脱水症状はそう簡単に起こるハズが無い。
そう思いがちですが、水分補給を怠ると簡単に軽度の脱水症に陥るので注意が必要です。
もし、学校や職場で昼下がりから夕方にかけて「強い眠気」や「倦怠感」に襲われる場合、軽い脱水症を引き起こしている可能性があります。
脱水症になる理由
簡単に軽度の脱水症になる、と言いましたがその理由は
- 水分摂取量がそもそも少ない
- 電子機器や照明に囲まれ乾燥で水分が失われやすい
- 職場や学校で水分補給の機会が少ない
など、日中は水分補給を怠ると脱水症になりやすい条件が揃っています。
脱水症の症状は、軽度では自覚症状が無い事もあります。
脱水症(軽度)の症状
軽い脱水症を起こすと、以下のような症状が起きます。
- めまい
- ふらつき
- 軽い頭痛
- 眠気
- 倦怠感
これは、「睡眠不足」の時に起きる症状と非常に似ているため、脱水症と気づかず「寝不足なのかな」と思ってしまう場合が多いのです。
重篤な症状になる前に、大抵の場合は喉が渇いて水分を摂るため、症状は改善されます。
ですが、水分不足が原因とは気づかず脱水症状をまた引き起こし続ける訳なので、最近なんだか眠い。という状態がずっと続いてしまうという訳です。
「水分」の摂り方に問題がある事も
水分は眠気の原因になるばかりでなく、日常生活を送る上でも意識して補給すべきです。
身体が水分不足に陥る原因は、水分を補う飲み物選びが影響している場合もあります。
飲み物の種類ごとに、問題点や摂取量などを解説します。
コーヒーやお茶で水分補給
一番多いのが、「利尿作用」の高いコーヒーやお茶で水分補給をしてしまう事です。
緑茶やコーヒーには高い利尿作用があり、これらで水分補給をしても、すぐに尿として水分が失われてしまいます。
コーヒーであれば、1日に3杯以上飲むと水分摂取量より、利尿作用による効果の方が勝り、水分を逆に失う事になってしまいます。
ジュースで水分補給
利尿作用が問題なら、ジュースは問題無いと思いがちです。
これも大きな間違いで、甘いジュースには砂糖が多く含まれ、糖の摂取が原因で逆に眠くなってしまう可能性があります。
アルコールもNG
昼間からお酒、という事はあまり無いと思いますが、アルコールも水分摂取には繋がりにくいので注意しましょう。
腎臓がアルコールを分解し、体外へと尿として排出するため、水分補給にはなりません。
水分補給には「水」や「野菜ジュース」
水分を補う目的で飲むなら、水や糖を加えていない野菜ジュースやフルーツジュースが向いています。
単純に水分を補給したい場合は、常温の水が胃腸への負担も少なくおすすめです。
眠気と水分不足には密接な関係があり、適切に水分を補給する事で眠気の解消に繋がります。
続いては、そもそも睡眠時間が足りているのかどうか、という点も考えてみましょう。
睡眠時間は個人差がある
日中の眠気を促す原因に関して、睡眠不足以外の代表例である脱水症状を説明しました。
しっかりと眠れる体制が整った上で感がなければいけないのが睡眠時間です。
眠気が取れない原因が水分不足の場合が多い事も事実ですが、自分に適した睡眠時間を知っている人は実は殆どいないんです。
適した睡眠時間を知らなければ、水分をとったところで眠気が取れはしません。
そこで、適切な睡眠時間とはどういった物なのかを見た上で、どういう場合に水分不足によって眠気が引き起こされているのかを判断するのかを話していきますね。
適切な睡眠時間とは
適切な睡眠時間の個人差は、大きく分類すると
- ショートスリーパー(睡眠時間が短い人)
- 普通の人(8時間前後の睡眠ですっきりする人)
- ロングスリーパー(睡眠時間が長い人)
この3つのパターンに分かれます。
ショートスリーパー
ショートスリーパーは遺伝的な原因で起きると考えられ、非常に稀ですが平均睡眠時間が4~5時間で平気な人を指します。
もし、日ごろから他人より睡眠時間が極端に短い人は、ショートスリーパーなのかもしれません。
仮に、今までは平均5時間の睡眠でも問題なく活動出来ていたのに、ある期間から急に「日中の眠気」に襲われたのなら、水分不足を疑ってみましょう。
ロングスリーパー
逆に、昔から睡眠時間が平均9時間以上無いと「寝た気がしない」人は、ロングスリーパーなのかもしれません。
ロングスリーパーの人は、生活が少しでも忙しくなれば「充分な睡眠時間」が確保できずに寝不足で眠い可能性があります。
仕事や学校の関係上、ロングスリーパーの人は充分な睡眠を取るのが難しい事もありますが、まずは睡眠時間の確保を意識してみましょう。
一日に9時間以上の睡眠を取っていても、日中の眠気に襲われる場合は、水分不足など別の原因を疑うべきです。
これらは、あくまでも「特殊なケース」の場合です。
続いて、普通の人の睡眠時間について詳しく解説します。
適切な睡眠時間の見極め方
適切な睡眠時間には個人差がありますが、睡眠障害の専門医によれば
- 40代までは7時間以上
- 50代以上なら6時間半以上
この基準を満たしていても眠気が収まらない場合は、睡眠不足以外の原因を疑うべきと言っています。
つまり、「毎日7時間以上の睡眠時間を取っているかどうか」が、一つの目安となります。
睡眠時間が7時間に満たない日に、眠気を感じるなら単純に「睡眠不足」が原因。
逆に毎日7時間以上の睡眠をとっているのに、日中に眠気を感じる場合は水分不足が関係している可能性があります。
この睡眠時間はあくまでも「目安」で、生活パターンによって睡眠時間が短い日が続くと、【身体が慣れる】ことで必要な睡眠時間が短くなる事もあります。
もっとも、睡眠と活動の関係性を調べる為に行われた実験によると
- 訓練によって平均5時間の睡眠まで減らす事が可能
- 4時間未満の睡眠ではパフォーマンスの低下が見られた
このような結果が出ていますので、どれだけ多忙であってもショートスリーパーでは無い普通の人は、「5時間以上は寝る」必要があります。
一般的には7時間以上、訓練で睡眠時間が少なくても平気な人でも5時間以上の睡眠が、睡眠時間における一つの基準になります。
睡眠障害など病気が原因
寝不足でも水分不足でも無いのに眠い場合は、病気が原因の眠気が考えられます。
日中、眠気が収まらない病気には2つの可能性が考えられます。
- 突発性過眠症
- 睡眠時無呼吸症候群
この二つの病気は、眠くなる理由が異なりますのでそれぞれについて詳しく解説します。
突発性過眠症
過眠症と言うと、いつでもどこでも突然寝てしまう「ナルコレプシー」を心配しますが、突発性過眠症は全く別の病気です。
突然、無意識下で寝入ってしまうナルコレプシーと違い、突発性過眠症は充分な睡眠を取っていても、日中に強い眠気と倦怠感を感じるのが特徴です。
10代~30代までに多く見られ、残念ながら原因は究明されていない病気となっています。
生活に支障をきたすほど重症になるケースもあるため、あまりに酷い眠気を毎日感じている場合は、専門医に救いを求める事をおすすめします。
原因が判明していないため、仮眠や睡眠改善・薬の処方などの治療法になります。
睡眠時無呼吸症候群
その名が表すように、寝ている時に呼吸が止まってしまう睡眠障害です。
睡眠時無呼吸症候群の場合は、日中の眠気は「ちゃんと寝れていない」事が原因です。
身体を休めるべき睡眠中に、呼吸が止まり睡眠の質が低下する事で、充分な睡眠時間を取っているのに「睡眠不足」と同じ状態になってしまう病気です。
睡眠中に「いびき」をかく人に多く見られ、やはり専門医の受診がおすすめです。
睡眠障害の専門医は、日本睡眠学会のHPで確認する事ができます。
各都道府県の専門医が紹介されているページへのリンクを紹介しますので、睡眠障害かもと不安な方は近隣の病院を確認してください。
日本睡眠学会専門医一覧←リンク先
ストレスが原因になる事も
日中に眠気が取れない原因が強いストレスの場合もあります。
例えば、職場や学校に行った時だけ眠くなり、別の場所では眠くならない場合などは、強いストレスを感じている可能性もあります。
また、うつ病や前述の睡眠障害とストレスには大きな関係性がある、とも言われているので、あまりにも眠気が酷い時は専門医に相談する選択肢も必要です。
水分不足が眠気の原因に:まとめ
日中の耐え難い眠気を引き起こす原因として考えられるのは
- 睡眠不足
- 水分不足
- 病気(睡眠障害)
- ストレス
などが挙げられます。
1日7時間以上の睡眠を確保しているのに、眠気を頻繁に感じてしまう場合は、睡眠不足以外に原因があると思われますので、当記事で紹介した原因と照らし合わせ、必要があれば専門医へ相談しましょう。
水分不足や睡眠不足なら、意識すれば対処できる問題ですが、病気の場合は個人で悩むより、病院で診てもらう方が確実です。
当記事が、眠気に悩む皆様に少しでも役立てば幸いです♪
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