オレンジュースの飲み過ぎは下痢や腹痛、太る原因に…?適切な量や飲み方について

ビタミンCが摂れて健康や美容に良いイメージが強いオレンジジュース。

飲みやすく爽やかな味わいで、冷蔵庫に常備している方も多いのではないでしょうか。

そんなオレンジジュースですが、「飲み過ぎ」てしまえば下痢や腹痛が起きたり、太ってしまう原因にもなりかねません。

今回のテーマは、「オレンジジュースの飲み過ぎについて」です。

一体、どれくらいの量を飲むと「飲み過ぎ」なのか、オレンジジュースの種類によっても違うのかなど、適量や飲み方について解説していきます。

オレンジジュースを飲む適量とは

今回は、いきなり結論からお伝えしたいと思います。

オレンジジュースを飲む場合、1日あたりコップ1杯~2杯程度が適量と言えます。


参照:https://chin-meshi.com/product/product-1196

オレンジジュースの種類や季節、お腹が弱いなど様々な要因によって、適量に多少の違いは生じますが、オレンジジュースをガブガブ飲むのはあまりおすすめ出来ません。

それでは、何故オレンジジュースの適量が1日コップ1~2杯なのか、様々な理由や起こり得る悪影響と共に詳しく解説していきましょう。

オレンジジュースの定義

日本では、JAS法で「オレンジジュース」と「オレンジ味の飲み物」は明確に分別されています。

JAS法では

  • 1つの果実の果汁のみ=果実ジュース
  • 複数の果実の果汁のみ=果実ミックスジュース
  • 果実及び野菜の果汁のみ(果汁割合50%以上)=果実・野菜ミックスジュース
  • 果汁100%以下10%以上=果汁入り飲料または清涼飲料水

このように定められています。

簡単に言うと、日本でオレンジジュースと記載していいのは、濃縮還元かストレートの2種類のみ。


参照:https://www.askul.co.jp/p/8547913/


参照:https://www.sej.co.jp/i/item/300502461134.html?category=196&page=1

いかにもオレンジジュースとしてイメージしがちな、画像の商品は「オレンジジュースではない」のでご注意を。

少し紛らわしい商品名になっていても、条件を満たしていない商品には「果汁入り飲料」または「清涼飲料水」と記載されています。

今回は、濃縮還元タイプ・ストレートタイプそれぞれの100%オレンジジュースについて解説しますので、混同しないように注意して読み進めて頂ければ幸いです。

オレンジジュースの適量:水分摂取量で考える

まずは、オレンジジュースの成分などは無視した上で、単純に水分摂取という観点から考えてみましょう。

1日当たりの水分摂取量目安

人間が一日に必要とされる水分量は、2~3ℓと言われていて経口摂取、つまり飲み物で補う水分は800~1300ml程度です。

ここで重要な事は、800~1300mlの水分補給は【1日あたり】の量である事。

適切な水分補給の方法は、1度に飲む量をコップ1杯(200~250ml)に抑え、1日に6~8回に分けて飲む事です。

単純に水分摂取量だけで考えた場合、一度にオレンジジュースをガブガブ飲んでしまうのは、「一度に水分を摂り過ぎ」となってしまいます。

水分(オレンジジュース)を一度に飲み過ぎると

水分だけで考えた場合、オレンジジュースの種類は関係ありません。

オレンジジュースを1回に大量に飲むと、下痢や腹痛を引き起こす可能性があります。

これは、水分を摂り過ぎた事によって「腸管の水分調節」が、乱れる事が原因です。

判り易く言うと、通常私たちが飲食をすると胃や腸で吸収・分解されて不要な物は便として体外へ排出されます。

この時、小腸は水分を上手にコントロールして丁度良い便の硬さに調節してくれます。

イメージで言うと、子供の頃に泥団子を作ったことは無いでしょうか。


参照:https://buzzmag.jp/archives/180525

小腸は、上手に体内の水分を使って「ほどよい泥団子」を作ろうと頑張ってくれています。

そこに、大量の水分を一気に流し込むという事は、泥団子を作っている所に水をかけるようなもの。


参照:https://pixabay.com/ja/images/search/%E3%81%98%E3%82%87%E3%81%86%E3%82%8D/

多すぎる水分は、小腸の働きを邪魔する事になり、結果として軟便や下痢になってしまうのです。

一度に、どの程度の水分を摂取すると下痢や軟便になるのでしょうか。

これは、個人差やその日の体調で数値が大きく変わるため、一概に具体的な量を示す事が出来ません。

その為、一度にオレンジジュースを飲む量はコップ1~2杯で抑える事が重要なのです。

オレンジジュースの適量:ビタミンCで考える

オレンジジュースが美容・健康に良いと言われるのは、ビタミンCが豊富に含まれている事が大きな理由となっています。

オレンジの酸っぱい味わいは、ビタミンCやクエン酸が豊富に含まれているから。

ビタミンCの美肌効果や免疫力向上の効果はよく知られており、クエン酸も疲労回復に効果的な事が知られていますね。

しかし、ビタミンCは過剰摂取すると下痢を引き起こしたり、肝臓機能へ負担をかけるとも言われています。

ビタミンCの過剰摂取量

下痢の原因にビタミンCが関係していると言われますが、一体どれだけの量から過剰摂取になるのでしょうか。

厚生労働省によれば、ビタミンCの推奨摂取量は1日/100mg以上と設定されています。

過剰摂取した場合でも、大きな健康被害が無い事から摂取量の上限は設けられていません。

通常、過剰に摂取した分のビタミンCは尿と一緒に体外へと排出されてしまいます。

ただし、1度に摂取する量が1000mgを超えると下痢を引き起こす可能性は認められています。

オレンジジュースでビタミンCの過剰摂取になるのか

それでは、オレンジジュースでビタミンCによる過剰摂取に繋がる量を考えてみましょう。

文部科学省監修の食品成分データベースで、オレンジジュースの成分を調べると、100gあたりに含まれるビタミンCは22mgとなっています。
参照:https://fooddb.mext.go.jp/result/result_top.pl?USER_ID=16223

オレンジジュースの種類によって、含まれるビタミンCの量に違いはありますが、食品成分データベースが示す数値を基に計算すると・・

約45リットルで、1000mgのビタミンCの摂取に繋がります。

これは極端な例ですが、オレンジジュースだけでビタミンCの過剰摂取になるとは考えにくいと言えます。

しかし野菜が多い食事を好む方や、サプリメントを使っている人は一度に1000mgを超えるビタミンCを摂取してしまう可能性があるので、飲み過ぎには注意する必要がありますね。

オレンジジュースの適量:カロリーで考える

続いては、オレンジジュースを飲む事で摂取するカロリーを考えてみましょう。

年齢・性別、さらに一日あたりの運動量で、1日あたりの推奨摂取カロリーには違いが生じます。


参照:農林水産省HP

今回は、一般的な目安として男性を2400kcal・女性を2000kcalと定めて解説していきます。

濃縮還元100%オレンジジュースのカロリー


参照:http://www.meg-snow.com/products/detail.php?p=dole_orange200

まずは、濃縮還元100%オレンジジュースです。

雪印メグミルクから販売されているDoleオレンジジュースを例にみてみましょう。

この商品の200ml(コップ1杯程度)で摂取出来るカロリーは90kcalと表示されています。


参照:http://www.meg-snow.com/products/detail.php?p=dole_orange200

仮に、コップ2杯(400ml)飲んだ場合は180kcalとなり、この数値は白米100g(168kcal)より少し多い位のカロリーに匹敵します。


参照:http://withmam.blog2.fc2.com/blog-entry-44.html

果汁100%(濃縮還元ではない)オレンジジュース


参照:https://kaldi-online.com/item/8410261772172.html

濃縮還元が、果汁の水分を一度飛ばして、戻す段階で香料や砂糖が加えられる場合があるのに対し、ストレートタイプはオレンジそのままの栄養素を摂取出来ます。

値段が高いのがネックですが、ストレートタイプのカロリーは少ないのでしょうか。


参照:https://kaldi-online.com/item/8410261772172.html

画像の商品で見ると、100mlあたり43kcalと記載されています。

メグミルクのDoleが200mlで90kcalに対して、同じ200mlなら86kcalと「少しだけ」カロリーが低い事が判りますが、大きな差とは言えません。

オレンジジュースの適量:糖分で考える

オレンジジュースの飲み過ぎは、太る原因になると言われます。

太るメカニズムとは

  1. 糖質の摂取で血糖値が上昇する
  2. 血糖値を抑えるためにインスリンが分泌される
  3. インスリンの分泌が多いと糖分が脂肪へと変換される
  4. 太る

このようになっているため、糖分と血糖値の上昇が大きく関与している事が判ります。

文部科学省の食品成分データベースによると、オレンジジュース(ストレートタイプ)に含まれる糖分は(果糖・ショ糖など全てを含む)100mlあたり9.0gになっています。


参照:https://fooddb.mext.go.jp/result/result_top.pl?USER_ID=16359

つまり、オレンジそのままの成分だけでも、コップ1杯で18gの糖分を摂取する事になります。

角砂糖1個が約4gで、その糖質量も約4gですので

単純計算で、コップ1杯のオレンジジュースは角砂糖4.5個分に匹敵する糖分を摂取する事になります。

濃縮還元のオレンジジュースの場合は、糖分の量はストレートタイプよりも若干多くなります。

先程紹介した、Doleオレンジジュースを例にすると


参照:http://www.meg-snow.com/products/detail.php?p=dole_orange200

糖質量は20.7gとなり、角砂糖で換算すれば5個分以上となります。

オレンジジュースに含まれる糖分を考えても、やはり飲み過ぎが太る原因になる事は確かであると言えそうです。

オレンジュースの飲み過ぎは下痢や腹痛、太る原因に…?適切な量や飲み方について:まとめ

オレンジジュースは1日にコップ1~2杯程度が適量です。

これは、一度に摂取する水分量・カロリーや糖分の過剰摂取に繋がる点から見ても間違いないと言えます。

逆に、ビタミンCやクエン酸などについては上限を超えてしまう心配は少なく、コップ1~2杯飲むだけで推奨されるビタミンCを補う事ができます。

毎日、コップ1~2杯を上限にオレンジジュースを飲む事が、美容や健康維持に役立つ事も事実です。

身体に良いとされる飲み物や食べ物でも、暴飲暴食すれば健康を害する原因になってしまいます。

節度を持ってオレンジジュースを飲んで、美容・健康に役立ててくださいね♪

当記事が少しでも皆様の生活に役立てば幸いです。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください