メロンが苦い時の原因は?食べてしまった時の対策についても

メロンが苦いと感じた場合、非常に危険が伴う事があるのですぐに吐き出して食べないようにしましょう!

今回は、メロンが苦いと感じる原因と食べた時に起き得る症状について解説していきます。

メロンが苦いと感じる原因

メロンが苦いと感じる原因は大きく3パターンに分類できます。

  1. 熟し過ぎた事が原因で苦くなる
  2. まだ熟していない事が原因で苦い
  3. メロンの病気で苦くなる

1.熟し過ぎたメロンは苦味を感じる

参照:http://www.kyht.jp/photo/2010/04/091944.html

まず、買ってからしばらく時間が経過して熟れすぎたメロンは苦味を感じる事があります

これは、メロンの熟成が進みタンパク質分解酵素によって苦味を発生する事が原因です。

メロンの食べ頃は収穫後、一週間前後が一つの目安です。

食べ頃のピークを逃し、熟れすぎると苦味が出てしまうので注意しましょう。

熟れすぎたかも・・と感じるメロンは切ったあとに果汁を少し舐めてみましょう。

舌に刺激がある、苦味を感じる場合は熟れすぎてしまっています。

2.熟していない事が原因で苦い

熟れすぎると苦くなるメロンですが、若すぎても苦味を感じます。

実が硬く、明らかに熟していないメロンが苦い場合は注意が必要です。

なぜなら、熟れた時の苦味と若すぎるメロンの苦味は原因が異なるため。

未成熟なメロンが苦い原因は、クルルビタシンという成分が原因です。

クルルビタシンは、ウリ科の植物に含まれる微量成分で少量を食べる分には大きな問題はありません。

しかし、多量にクルルビタシンを摂取すると食中毒を引き起こす「自然毒」に分類される成分です。

若いメロンで苦味を感じる場合、特に多くクルルビタシンを含む部位はヘタとお尻の部分です。

明らかに熟れていないメロンが、苦いと感じた時は食べるのを控えた方が無難です。

3.メロンの病気が原因で苦い

メロンが病気に冒されて苦くなる場合もあります。

病名はバラ色カビ病で、メロンにカビが付着した時に自らを守ろうとしてクルルビタシンを多量に生成する事で苦くなります。

引用元:https://www.pref.shimane.lg.jp/

図のように、見た目で明らかに判る場合は良いですが、外見上は普通に見えても、切ってみると部分的に変色して強い苦味を感じる場合があります。

食中毒を引き起こす可能性があるクルルビタシンが「多量に含まれている」部分になるので、食べないようにしましょう。

しかし、病気が原因で苦いメロンでも病変部位以外は食べられます。

念のため、色が変わっていない部分を味見して苦味が無ければ普通に食べても大丈夫ですよ♪


メロンが苦い、と言っても原因によって安全・危険が分かれます。

熟れすぎて苦いメロンは、味の劣化はあるものの毒性がある訳ではありません。

しかし、若いメロンや病気が原因で苦い場合は毒性のあるクルルビタシンが多量に含まれている可能性があります。

続いて、クルルビタシンによって引き起こされる食中毒の症状を見てみましょう。

クルルビタシンが原因で起きる食中毒症状

クルルビタシンを多く含む苦いメロンを食べると、食中毒を起こします。

厚生労働省によるクルルビタシン類の食中毒で見られる症状の紹介では

  • 唇のしびれ
  • 吐気
  • 嘔吐
  • 腹痛
  • 下痢

などの中毒症状が見られ、発病は食べてから数時間内に起きる消化器系中毒となっています。

強い苦味を感じるため、メロンでのクルルビタシン中毒の発症例は少ないですが、お子様がいるご家庭では注意が必要ですね。

食中毒を引き起こす程、クルルビタシンを含むメロンは、口に入れた時に明らかな違和感(苦味や舌の痺れ)を感じるので、お子様に出す前に大人が味見をしてから出すようにすれば誤食は防げるはずです。

冒頭でも触れていますが、メロンが苦いと感じた時は食べないようにしましょう。

苦いメロンを食べてしまった時の対処法

もし、苦いメロンを食べてしまった場合はどうなるのでしょう。

熟れすぎて苦いメロンなのか、クルルビタシンによる苦味なのか、メロンが苦い原因によって食中毒を起こすかどうかが決まります。

食べきってしまい、胃に収めてしまったのであれば様子を見ましょう。

クルルビタシンによる食中毒症状は食後数時間で発症します。

もし食中毒を引き起こしてしまった場合、残念ながら有効な対処法はありません

下痢や嘔吐によって水分を失うため、水分補給などの対処が望ましいですが、即効性のある治療薬や対処法が無い為、病院へ行っても点滴などで様子を見る事になるでしょう

苦いメロンは食べても美味しいとは感じないので、無理に苦味をこらえて食べる方は少ないと思います。

しかし、メロンが大好き!というお子様などは多少苦味を感じつつも食べきってしまう恐れがあります。

メロンを食べる際、切り分けた時に果汁を少し舐めて味を確かめておく習慣を付けると、誤食を予防できますよ。

クルルビタシンが増える理由

なぜ、本来なら微量にしか含まれないはずのクルルビタシンが異常に多いメロンがあるのでしょうか?

苦いメロンが出来る理由には様々な原因があります。

メロンの病気:バラ色カビ病

メロンの小さな傷などから、トリコセシウム菌が侵入すると、メロンは身を守る為にクルルビタシンを生成します。

この状態にあるメロンは、バラ色カビ病と呼ばれます。

引用元:https://www.pref.shimane.lg.jp/

見た目で判別が難しい場合もあり、たまたま購入したメロンがバラ色カビ病に冒されていた、という可能性があります。

接ぎ木が原因になる事も

ウリ科の植物でも、クルルビタシンを多く含む植物の一つにユウガオがあります。

実はこのユウガオ、スイカやメロンを栽培する時に接ぎ木の土台として使用される事があります

接ぎ木とは、種類が似ている植物同士を苗木の時点で組み合わせて一つの個体として育てる技術です。

美味しい実がなるけど病気に弱い苗+病気に強い苗=病気に強くて美味しいメロンの苗になる、という事ですね。
連作障害を起こしやすいメロンやスイカでは、よく使われる技法となっています。

接ぎ木の手順

切り込みを苗に入れて

合体!

合体させる台木には、一般的なメロン農家ではナス・トマトやカボチャが使われます。

メロンの接ぎ木にユウガオが使われる事は滅多に無いですが、スイカの接ぎ木にはユウガオがよく使われます。

ユウガオを台木として出来たメロンには、クルルビタシンが多く含まれる事があり、特に家庭菜園などでスイカと間違えてユウガオを台木に使うと毒性の強いメロンが出来てしまう危険性があります。

メロンが苦い原因と対処法・まとめ

メロンが苦い原因には、熟れすぎた場合とクルルビタシンが多く含まれる場合があります。

苦い原因が特定出来ない場合は、無理に食べないようにしましょう。

万が一苦いメロンを食べて食中毒症状が出た場合は、安静にして水分を補給するなどで様子を見て、症状がひどい時は病院へ向かうようにしましょう。

美味しいメロンですが、苦味を感じた時は「毒」を含む可能性があるので注意して食べるようにしましょうね♪

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください