ハッカ油を利用したゴキブリ対策が話題になっていますが、実は「ハッカ油をまいたらより一層ゴキブリが寄ってくるようになった」という意見も聞きます。
ハッカ油はゴキブリが嫌いなニオイだからゴキブリ対策になるはず、しかし、効果がないばかりかゴキブリが寄ってくるというのです。なぜハッカ油でゴキブリが寄ってくるのかの理由をまとめてみました。
目次
ハッカ油でゴキブリは寄ってくるのはなぜ?
ゴキブリ対策になるといわれているハッカ油でゴキブリが寄ってくる原因は何か、それはいくつか考えられます。
確かにゴキブリはハッカ油のニオイが嫌いでゴキブリ対策になったという人もいます。
寄ってくる原因を理解すればゴキブリ対策に利用できるかもしれません。
ハッカ油を使用して効果があったという人もいれば無かったという人もいますが、その違いは何のかを、いくつかの理由と共に見ていきたいと思います。
① ハッカ油が少ない
ハッカ油はゴキブリが嫌いなニオイですが、効果がないと感じる方のほとんどはハッカ油の量が少ないことが原因となっていることがあります。
ハッカ油をゴキブリ対策に使う場合、スプレーボトルにハッカ油を20滴くらい、それに無水エタノール10mlを合わせてよく混ぜ合わせてから精製水90mlを加えてさらによく混ぜ、ゴキブリの通り道などにスプレーしておきます。
② 使用する水の種類
ハッカ油を作るときにはハッカ油と無水エタノール、それに精製水を利用します。
水道水を入れる方もいますが、水道水には人が安全に利用できるよう塩素などが含まれているのでこれがゴキブリ対策への効果を抑制してしまうのです。
また水道水に含まれている塩素がハッカの匂いに混ざってしまうことがあり、精製水を利用したほうがより確実なハッカ油を作ることが可能です。
③ 使用するエタノールの種類
エタノールには無水エタノールと消毒用エタノールという種類があり、純度が違います。
無水エタノールは水を含んでいない純粋なものです。
しかし、消毒用エタノールは水を加えて調整しています。
消毒用エタノールは消毒に利用する目的で作られているため揮発性の高い無水エタノールでは、消毒する前に揮発してしまうので水が含まれています。
水分が含まれている消毒用エタノールをハッカ油と混ぜようとしても、水と油は混ざることがないので使用出来ないということになります。
なので、ハッカ油と無水エタノールをしっかりと混ぜた上で最後に精製水を入れるという手順となります。
④ 効果期間が短いので継続的にやらないと行けない
ハッカ油は時間とともに成分が抜けていきますし、エタノールも揮発性が高いのでスプレーしても大体1時間ほどで効果が出なくなります。
そのため約1時間ごとに使用する必要があります。
ハッカ油の濃度が薄いと虫よけの効果はありませんし、成分が抜けてしまえばやはりゴキブリに効果はないでしょう。
ハッカ油スプレーは作り置きしても1週間から10日ほどでなくなるといわれていますし、スプレーをまいた後も時間がたつと香りに変化も出てくるので、1週間に一度作り直しなるべく早く使い切ることが大切です。
利用する頻度ですが通常2日から3日程度でハッカ油の効果がなくなるといわれているため、1日から2日おきに利用するといいでしょう。
保存はなるべく蒸発しないように冷蔵庫に入れて置き、利用するときによく振ってから使います。
⑤ ハッカ油以上に強い臭いが家に存在する
ハッカ油を利用してもゴキブリが寄ってくるという時には、家の中にハッカ油よりも強いニオイが発生している可能性があります。
「玉ねぎ」や「煮干し」「ニンニク」などの香りは特にゴキブリが好むニオイです。
こうした食品などのニオイが強くゴキブリにとって魅力的なニオイがあればハッカ油の効果は薄れてしますでしょう。
ゴキブリに効果的なハッカ油の置き場所はどこが良い?
ゴキブリの住み処は温かく湿った場所です。
ゴキブリは食品がある場所にいると思いがちですが、実は湿気があり温度が高い場所なら食べ物がない場所でも出てきます。
キッチンは食べ物がありますし排水管などが通っているため湿気があります。
シンクの下などはお湯を使うため湿気がこもりやすくゴキブリが暮らしやすい環境です。外部からも食べ物のニオイを感じ配管などを通じて入り込みます。
トイレ、洗面所やバスルームなども湿気が強く常に湿っている場所も多いのでゴキブリの住み処になることがあります。
お風呂やトイレも配管が外部までつながっているのでゴキブリの侵入口となるため注意が必要です。
このほかにも、冷蔵庫の裏やテレビの裏なども程よい温度なので意外とゴキブリが多い場所です。
ベランダで家庭菜園やガーデニングを楽しんでいる場合、水分も多く肥料などで栄養分も豊富なのでゴキブリが居心地よく感じます。
そのためハッカ油を置く際は湿気が多い場所や食品が多い場所に置くことが重要なポイントです。
適切なハッカ油の作り方や濃度は?
ハッカ油を薄めてスプレーとして利用する場合は、ハッカ油20滴から60滴に無水エタノールを10ml程度、これに精製水を90mlプラスしてよく混ぜて利用します。
スプレー容器はガラス容器が好ましいのですが、なければ「PS」ポリスチレンではなく「PP」ポリプロプレンを使いましょう。PSはハッカ油の成分で容器が溶けてしまうこともあります。
ハッカ油の適量は利用するご家庭で20滴から60滴くらいの量を調整します。
ハッカ油の量が少ないと効果も低くなるので40滴くらいがちょうどいいという意見もありますが、玉ねぎやニンニクなどゴキブリが好む食品類の保管が多いご家庭では、ハッカ油の量を増やしてゴキブリが好むニオイを少なくすることが必要です。
ハッカ油ではゴキブリを完全に寄ってこないようには出来ない!
ハッカ油をゴキブリ対策に利用するのはあくまでも「寄せ付けない」対策で、撃退する対策とはなりません。なぜならゴキブリに致命傷をおわせるほどの効果はないからです。
ハッカ油のほかにも唐辛子やレモンなどもゴキブリ除けになりますが、これも致命傷となることはありません。
さらにゴキブリというのは非常に優れた適応能力を持っているため、最初は嫌いなニオイをさけて寄りにくくなりますが、次第にハッカ油のニオイに慣れてしまうこともあります。
ゴキブリ対策でも完全な撃退方法ではないということを頭に入れておくべきです。
ゴキブリを1番寄せ付けることがないのは換気!
ハッカ油も使い方によっては効果がなく、また慣れてしまうことでゴキブリがまた多くなる・・・となると、結局対策となることは何もないじゃないかとがっかりされる方もいるでしょう。
しかし、
ゴキブリを家の中から追い出す最高の方法があるのです。それが「換気」と「除湿」です。
ゴキブリは温かく湿った場所を好みますので、家の中でそうした場所を少なくすれば自然とゴキブリは少なくなります。
湿った状態をなるべく作らないために、エアコンや除湿器を使い家の中をしっかり乾燥させることで「ゴキブリが暮らしにくい」環境を作ることが可能です。
しっかり家の中を乾燥させるためには「17度」くらいの温度設定にして「30分から1時間」程度除湿します。
キッチンやバスルームなどエアコンが届きにくい場所なら除湿器を近くに置いて除湿しましょう。
エアコンで除湿する時にはトイレやバスルームなどを開け放ち、除湿効果がしっかり広がるように配慮します。
ハッカ油でゴキブリは寄ってくるのはなぜ?まとめ
ハッカ油でゴキブリが寄ってくる理由は「適切に利用できていないから」「作り方が間違っているから」といったいくつかの理由が考えられます。
効果があるとされるものも正しく使うことができないと逆効果を生むこともあるのです。
ハッカ油を利用したゴキブリ対策は適切な材料・分量で行うことや、ゴキブリの好きなニオイが強い食品などはニオイが出ないように工夫しておくこと、また適切なスパンで利用し早めに使い切ることなどいくつかのポイントがあります。
それでもゴキブリはこうした環境に慣れてしまうので、常に換気を心がけることが重要です。
家の中を清潔にして、食べ残しや生ごみなどをなるべく貯めないようにすることもゴキブリ対策に必要な心掛けとなります。
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