暑い時に扇風機にタオルをかければ冷たくなるのでは?って聞いたことがあるかもしれませんが、実際どのようにすればいいのでしょうか。今回はその材料や方法をご紹介します。
目次
扇風機に濡れタオルの効果はどれくらいあるの?
「気化熱」という言葉を耳にされたことはあるでしょうか。
気化熱とは液体の物質が気体になるときに周囲から吸収する熱のことです。
例えば、お風呂上がりに濡れた体のままでいると、どんどん体が冷えていきますよね。
これは体の表面についている水滴が蒸発するときに、気化熱として体温が奪われるため、寒く感じるのです。
同じことは空気中でも起こるため、扇風機の風が通るところにタオルをかけておくと気化熱で風が冷たくなり、部屋の温度を下げる効果が得られる、ということになります。
それでは、この扇風機に濡れタオルをかけるのは、どれくらいの効果があるのでしょうか。
引用元:https://www.mikado-sc.co.jp/minnanodenki/column/entry-2205.html
上の写真は、洗濯して濡れたフェイスタオル20枚を部屋にかけた状態で扇風機をつけて湿度変化を記録したものになります。
左の写真は実験開始時のもの、右の写真は実験開始3時間後のものです。
湿度が15%上昇していますね。条件によって効果は変わりますが、保湿には効果的なようです。
ただし、締め切った部屋だと室温も上昇してしまうので、部屋の温度自体を下げるには窓を開けたりするなどの工夫が必要になります。
通気をよくした状態で使用する場合、当然屋外の暑い空気も入ってくるので、部屋全体の温度を下げる効果は-1℃未満になるので、部屋全体の温度を下げるという点に関しては劇的な効果が見込める!
という訳ではなさそうです。。。
ただ、換気をしながら行えば多少なりとも涼しくなるのは事実としてはありますが、実際に使用した人の感想を正しい使用方法と共に見ていきたいと思います。
扇風機に濡れタオルの効果的なタオルの掛け方は?
では、どれくらいの距離に、どのようにタオルを設置すると効果的なのでしょうか?
まず、扇風機の前か後ろかいついてですが、濡れタオルの場合は勢いよく風が通過して一気に水が蒸発することを使用しているので、位置は扇風機の前に置く方が効果的です。
また、扇風機の後ろに濡れタオルを置く場合、家電製品である扇風機の故障や事故などのトラブルにつながる恐れもあるので、注意が必要です。
設置する距離は、扇風機から離れれば離れるほど送風の勢いが弱まるので、遠すぎると効果が得られにくくなります。
反対に、扇風機を覆うように近くにかけると、確かに気化熱で送風の温度は下がりますが、タオルに遮られた空気は遠くに届かないため、これも効果は低め。
つまり、
扇風機の近くでかつ送風の向きに対して45°~ 60°くらいに斜めに掛けるのが効果的と考えられます。
こうすることで、扇風機の送風を邪魔することなく、気化熱で涼しくなった空気が運ばれてくるようになります。
扇風機に濡れタオルの他に保冷剤を使用しても涼しくなる?
タオル以外にも保冷剤を使用したやり方もあります。
保冷剤の場合は濡れタオルとは違って、そのものが冷たいので扇風機の後ろに置いても効果が期待できます。
ただし、後ろに置く場合の注意点として、濡れタオルと同様に扇風機自体を濡らすと事故や故障に繋がる危険性があるため、必ず何かに包んで取り付けるようにしてください。
それでもまだ扇風機の故障が心配だという人は、多少効果が落ちても扇風機の前面に、厚手のタオルで保冷剤を包み、当たる風を少なくした状態で設置しても効果は得られます。
引用元:https://interior-book.jp/83051
または100均などでこのようなラックが売られているので扇風機の後ろにつけると風の通り道を遮断することもないのでおすすめです!^^
それでは、保冷剤はどのくらいの冷却効果があるのでしょうか。
引用元:https://cucuru.media/archives/627419
上の写真は、扇風機の後ろに保冷剤を設置し、扇風機の真正面3mの位置で温度変化を計測したものです。
左は計測前、右は保冷剤設置後の温度になります。
こちらも室温変化は1℃未満ではあるものの、確かに下がっています。
条件の差はありますが、先ほどの濡れタオルのみの場合より冷却効果が見込めそうです。
実際に、保冷剤を扇風機の前や後ろに置いた人たちの声をみてみると、
引用元:
「洗濯ネットに保冷剤入れて扇風機にセット。微風でもとっても涼しい〜」
という声が実際に見られました。
ロングタイプのネットに入れて、後ろの取っ手につけたようです。簡単で涼しそうですね。
引用元:
「扇風機+濡れタオル+保冷剤=ちょっと涼しいww」
こちらは扇風機の後ろに置くパターン。濡れタオルとの併用で、さらに効果がありそうです。
具体的にどちらがより涼しいかを検証したものはありませんが、どちらも効果はあるようです。
扇風機に濡れタオルの効果はどれくらいあるの?まとめ
扇風機と濡れタオルを組み合わせて使用する際は、送風が当たる場所であれば、体感としてやや涼しく感じることは可能となります。
さらに、濡れタオルと保冷剤を組み合わせて使うと、より高い効果が得られます。
ただし、部屋全体の温度を下げるのは難しいので、部屋そのものを冷やすのではなく、エアコンが使えない場所やちょっと涼みたいときに場所を限定して使うのがオススメです。
温度湿度ともに厳しい日本の夏を少しでも快適に過ごすために、ぜひ扇風機×濡れタオルを試してみてください。
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