新幹線のトイレって実際は使ったことはあるけれど、詳しい仕組みは知らないという方がほとんどなのではないでしょうか?
そこで今回は
- 新幹線のトイレってどういう仕組みになっているの?
- 何か非常事態が起きて、乗客全員が新幹線のトイレを使ったらどうなってしまうの?
など、新幹線のトイレの仕組みについて話していきたいと思います。
目次
新幹線のトイレの仕組みは?下水の処理はどうしているの?
昔は列車のトイレは今ほど整っておらず、線路に直接汚物を垂れ流す方式だったそうです。
これでは線路の周辺に住む住人の方は困ってしまいますよね。
新幹線のトイレを流す音は「シュー!」と大きな音がするので一瞬外につながっているの?とも思ってしまいますが、新幹線の場合は1964年の創業からきちんと処理が行われていたため、垂れ流しということはなかったようです。
現在新幹線のトイレの方式は、真空吸引式と清水空圧式という方法が使われています。
真空吸引式は空気の気圧の差を利用して汚物をタンクまで運び、使用されている新幹線としては、代表がのぞみになりますね!
引用:https://www.jr-odekake.net/
一方で清水空圧式とは水を少量噴射し、重力と水圧を活用して汚物を便槽に送り込む方式となっています。
そうすることで、多量の水を必要とすることなく便器の清掃をすることができます。
URL:http://www.go-ko.co.jp/products/
こちらの方式の大きな特徴は停電となっても便器の洗浄が可能で、メンテナンスが容易なことだそうで、実際に新幹線の種類でも使用されているものも中にはあります。
引用:https://www.jr-odekake.net/
このトイレの仕組みを使用しているのはW7系で、上記の新幹線になりますね!
加圧された水によって便器の洗浄が行われるため、一回の消費水量が0.5リットルと3.8~4.0リットル程度の水を使用する家庭用トイレと比べるとその水量は歴然の差がありますね。
ちなみに新幹線のトイレのタンクにはどれくらい貯めることができるのかと疑問に思いますよね。
正確な資料はみつからなかったのですが、新幹線の汚物用タンクにはおおよそ220リットル貯めることができるので、720人が使用することを想定して作られているようですよ。
新幹線のトイレの仕組みは何人まで使えるようになってるの?
ちなみに新幹線のトイレのタンクにはどれくらい貯めることができるのかと疑問に思いますよね。
正確な資料はみつからなかったのですが、新幹線の汚物用タンクにはおおよそ220リットル貯めることができます。
人間の排泄は1度に200g〜300gと言われているので、平均で250gとして1000人が用を足せば250kgになるので1000人は厳しいということがわかります。
実際に720人が使用することを想定して作られているようですね!また、新幹線の汚物用タンクの形はこのようになっているようです。
URL:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%88%97%E8%BB%8A%E4%BE%BF%E6%89%80
(画像は中国の真空式のもの)
新幹線のトイレの仕組みは緊急時も同じ?回収はいつ行われるのか?
万が一地震などで新幹線が緊急停車をして、その時間が長時間に渡った場合はたくさんの人がトイレ使いたくなるはずですよね。
何百人と乗っている時には不安になりますが、上記に記載したように車両にもよりますが新幹線の汚物タンクは720人が使うことが想定されているようです。
新幹線は1両あたりの定員は138~162名であり、新幹線は奇数号車に各3カ所(男女用2カ所、男子小用1カ所)あります。
男女用は2箇所ずつありますので、16両編成の場合は7箇所xトイレ2つなので14個ものトイレがあることになります。
1つ720人使用出来ると想定する場合、720人x14箇所なので10080人が用を足しても耐えられるので、定員が1300人の場合は1人最低でも10回、用を足してもセーフってことですねww安心です笑
万が一、お相撲さんが全席に乗り、全員腹痛になったみたいな場合で、容量を上回ってしまうと溢れてしまうようです。汗
博多や大阪、東京駅などの主要駅には回収する為の管があるようで、そちらで掃除をしている最中に同時に回収をするのが一般的になっているようです。
また、使用は想定されているのですが東日本大震災のように緊急停止をして、停電も起こってしまった場合だと真空吸引式のトイレは真空状態をつくることができなくなってしまった結果、流すことができなくなってしまします。
このような状態だと便座の上から簡易トイレを使用して、用を足したら凝固剤を入れて捨てることになるそうです。
新幹線のトイレの仕組みは?臭いはなんでないのか?
新幹線のトイレって昔ほど臭わなくなりましたが、実際にどうやって臭いを消しているんでしょうか?
新幹線のトイレでは臭いがこもらないよう、画像のように入り口のドアにスリットが、さらにトイレ内部の下の方に通気口が設けられています。
URL:https://www.201110.gr.jp/blog/topic-smell20120427
トイレを臭いと感じる原因はアンモニアですが、そのアンモニアを下の方に留めておく工夫がされているため、新幹線のトイレの臭いは抑えられているそうですよ。
ただ、全てのアンモニアが無臭になっている訳じゃないので用を足す時に座ったりすると、やはり少しは臭いなぁって思うことはあるかと思いますが、仕組みとしては、このようになっていますね。
新幹線のトイレの仕組みは?手洗いの水と下水の水は一緒?
新幹線のトイレの手洗い場では「飲み水ではありません。」というステッカーを見たことはありませんか?
飲めないってことは何だか汚い水なの?もしかして下水の水と一緒なの?!と考えてしまうことがあるかもしれません。
これは列車に水を補充する時に、余った水を捨てずにそのまま不足分を足すため、衛生面から見て「飲み水には向かない」ということのようです。(給水タンクの一例の画像はこちらです)
引用:http://kumatetsu.mediacat-blog.jp/e124356.html
トイレの汚物を処理されるために使われた下水は、循環させ消毒などを経て便器の洗浄に再利用されることがあるそうですが、手洗いの水は下水を再利用して使うわけではないようです。
そのため、新幹線の手洗いの水は飲用やうがいをするには不向きですが、それは衛生面から見た理由ですので、手洗いに使用するには全く問題がないということになりますね!
ただ、水の出処はタンクからなので、トイレも手洗いも一緒のタンクから水を汲み上げているということになります。
新幹線のグリーン車のトイレの仕組みは?ウォシュレットの水はキレイなの?
新幹線のグリーン車はトイレも普通車両と比べると、座席がゆったりしていたり、読書灯があったりということだけでなく、トイレも綺麗なようです。
またウォッシュレットがついていたりと、普通車よりもトイレのグレードが高いこともあるようです。
引用:https://www.youtube.com/watch?v=agjbNrjsChU
実際にウォシュレットがついていても、こちらの水も組み上げているのはタンク水からになるはずなので、手洗いの水と同じ物が使用されているということになります。
基本水の出処はタンクになるということですね。
新幹線のトイレの仕組みに関してのまとめ
日頃はあまり意識しない新幹線のトイレですが、調べてみると奥が深いものですね。
今回ご紹介したことは
- 新幹線のトイレを流す方式は2種類使われており、どちらも少量の水で便器を清掃することができる。
- もし、緊急停車しても停電していなければ全員お相撲さんでない限りあふれることはない
- 新幹線のトイレはアンモニアの臭いが上にこもらないように工夫されている。
- 手洗いの水は、衛生的な問題からうがいや飲用は避けておくことがベター。
などのことでした。
昔と比べてかなり快適になった新幹線のトイレですが、その仕組みを知ることってあまりないですよね。
少しでも参考になればと思います!^^
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