日焼けするとできる赤み…。
目立つうえに化粧もまともにできず、外出するのも億劫になりますよね。
そもそも赤くなる原因はなぜか?治るまでどのくらいかかるのか?少しでも早く治すためにはどうすればいいか?
今回はそんな赤みについての疑問や解決法についてまとめてみました!
日焼けの赤みは何日で治るのか?平均日数はどれくらい?
日焼けすると赤くなる人と黒くなる人で分かれますよね。
私達が日頃使っている「日焼け」とはこの2つの症状をまとめて言っていますが、専門用語を用いると日焼けで肌が赤くなる人を「サンバーン」、黒くなる人を「サンタン」と表現します。
同じ様な場所で同じ様な日焼け止めを使っていても、日焼けの仕方に違いがあるのはなぜでしょうか?
実は、メラニン色素の生成量が大きく関係しています。
以下の画像は私達の肌の成り立ちを示したものです。
引用:https://medicalnote.jp/contents/160707-003-IM
これを見ると、私達の皮膚は細胞や層がいくつも重なっていますね。
紫外線を浴びると、皮膚のバリア機能が働いて細胞が破壊されないように守ってくれます。
この時に働いてくれているのが、基底層にある「メラノサイト」。このメラノサイトが活性化するとメラニン色素が生成され、紫外線を吸収して肌を守ってくれます。
紫外線で肌が黒くなるのは、このメラニン色素がたくさん生成された証拠。肌が黒くなるかわりに、皮膚へのダメージを減らしてくれます。
メラニン色素が生成されたら肌が黒くなるはずなのに、どうして私は赤くなるの?と思う人もいらっしゃるでしょう。
実は、このメラニンの生成量はみんながみんな同じとは限りません。
日焼けと肌色の関係性を調べた研究結果では、色白の人や肌が弱い人はメラニンの生成量が少ないと分かっています。メラニン色素が生成されないと、紫外線が肌に入り込み、炎症を起こして赤くなってしまいます。
また、ある研究では、同じ紫外線量を同じ時間で浴びたとしても、色が白く赤くなりやすい人は肌が黒くて赤くなりにくい人と比べて約3~5倍遺伝子に傷ができていると分かりました。
メラニン=悪いというイメージを持つ人も多いですが、私達の肌にとって大切な役割を果たしてくれているんですね。
では、本題の赤みはいつまで続くのか?という疑問にうつりましょう。
環境省が発行した『紫外線環境保健マニュアル2008』に、サンバーンとサンタンの発症から消滅までの日数について書かれたものがありました。
これを見てみると、紫外線を浴びた数時間後から赤みが発症し始めて、ピークは8~24時間後で、赤みが引くのは数日後であることが記されています。
影響の程度と紫外線ばく露の日数を示したグラフを参考にすれば、早い場合は翌日から~5日以内に赤みが引くという感じでしょうか。
個人差を考慮して多めに考えても、1週間前後と考えてよさそうですね。
ただし、日焼けとは火傷の一種になるので、症状次第で短くも長引きもします。
続いて、重度別に見て日数を比較していきましょう。
日焼けの症状が軽い場合 赤みの期間は?
引用:https://sk-utorix2.com/4731.html
赤くはなっているけれど痛みやヒリヒリ感がほとんどない場合、症状として比較的軽いと言えます。
日焼け後の対策次第では、赤みが発生してから早くて翌日~数日以内には赤みを消すことも可能です。
ただし、痛みがなくても肌がダメージを受けていないわけではありません。放置すると、シワやたるみの原因を作ってしまうので、要注意。
日焼け後の対策をしっかり行いましょう。
日焼けの症状が少し重い場合 赤みの期間は?
引用:http://xn--1-r8tugf4tsa11bucb8466kvvmtrq4y5j.com/siyasui/
赤みが少し重い症状では、赤みにプラスして痛みやヒリヒリ感も伴います。体の火照り感も続き、場合によっては水膨れなども発症することも。
この場合、紫外線のダメージが皮膚内部へ到達して炎症しているため、鎮静に少し時間がかかります。
赤みが発生してから~5日ないし1週間程度の治療期間が必要と考えられますが、心配な場合は病院で投薬や処置を受けた方が良いでしょう。
日焼けの症状がかなり重い場合 赤みの期間は?
赤みがかなり重い場合は、痛みの他にケロイドや瘢痕(はんこん)など目に見える形で症状が増えていきます。ひどいと皮膚の奥底にある皮下組織にまでダメージが到達している可能性も考えられるでしょう。
中には皮膚組織が壊死して、痛みを感じない場合もあります。痛みがないからといって自己判断すると大変危険です。
赤みが消えるまでは発症後から1週間以上かかる可能性がありますが、色々な症状を併発しているとまた違うので一概には言えません。
ちなみに日焼けした肌に良いとされるアロエ湿布ですが、適切な方法で行わないと感染症や症状の悪化を招きかねません!必ず病院へ受診して適切な処置を受けましょう。
日焼けの赤みを早く消す為にはどうすれば良いのか?
数日経てば赤みは引くかもしれないと分かっていても、やっぱり早く治したいのが本音。
赤みを早く消すにはどんなことをすればいいのでしょうか?
続いて、赤みを早く消す対策をご紹介していきます!
日焼けの赤みを早く消す為の方法 ①まず冷やす!
赤みは肌が火傷して傷つき炎症している状態です。
紫外線を浴びた肌は内側に熱がこもり火照っているので、まずは火照りを取るためにも冷やすことで熱の炎症を抑えます。手や指を火傷した時も、まずは流水しながら冷やしますよね?同じ対策だと考えましょう!
日焼けの範囲が大きい場合はシャワーや流水、狭い場合は濡れタオルや保冷剤を活用すると効率的です。
冷やす時間は症状にもよりますが、シャワーや流水では15~30分前後、冷たさを維持しづらい濡れタオルや保冷剤では30分以上を目安にします。
これは火傷の応急処置での目安時間になるため、赤みの症状が軽い場合は多少短くしてもかまいません。
ただし、最低でも5分以上は冷やしましょう。
早く冷やしたいからといって、直接肌に氷や保冷剤を当てるのは厳禁。ダメージを受けた皮膚を凍傷させて、治りを遅くする可能性があります。必ず布で包んでから冷やすようにして下さいね。
また、同じ場所を冷やしすぎるのも良くありません。部分的に冷やすのではなく、赤みがある患部周辺を冷やすイメージで位置をずらしながら行って下さい。
冷却後、しばらくしても肌の熱が再燃していなければ、効果が働いている状態。十分に冷やすことはやけどの進行を抑え、症状を軽くすることが期待できます。
日焼けの赤みを早く消す為の方法 ②保湿
赤みを冷やして炎症を抑えた後は、保湿も必須。日焼けで肌はとても乾燥し、いわば砂漠化状態。
肌のバリア機能が急激に下がっています。保湿しないままで過ごすと、シワやたるみなどの原因にもなりかねません。乾燥した肌は細胞や角層が乱れた状態なので、紫外線や花粉などの外的刺激の影響を受けやすくなります。
冬に肌荒れしやすいのは、乾燥によるこうした影響も大きいんですね。
じゃあ普段使っている化粧水を2倍塗ればいいのね!というと、そうではないんですね。
使う化粧水や保湿の回数にも気を使わなければいけません。
日焼けした時にオススメなのが、低刺激性かつ、アロエ・セラミド・アミノ酸などの水分保持力の高い化粧水です。
美白成分やアルコールを含む化粧品は刺激が強いので極力避けましょう。
赤みが強い場合は、乳液やワセリンなど保護力の高い保湿剤を組み合わせても◎。
引用:https://allabout.co.jp/gm/gc/466611/
化粧水を外へ逃げないように蓋の役割を果たしてくれますよ。
体は顔と比べて皮膚が厚く皮脂量も多いので、軽めの化粧水やローションだけでもかまいません。
また、一般的な保湿回数は1日2~3回が良いとされていますが、日焼けした時は数時間に1回が目安です。肌のツッパリを感じたら乾燥し始めた証拠なので、その都度保湿しましょう。
極力肌への摩擦を減らして保湿するように心がけましょう。
顔の場合は両手に一度なじませてから化粧水をつけ、体はシワに沿って塗り込むようにするとうまくなじみますよ。
日焼けの赤みを早く消す為の方法 ③水分を多くとる
日焼けすると体の内側・外側ともに乾燥しているので、内側へのケアとして水分補給も大切です。
暑い時期なので冷えたビールやアイスコーヒーが美味しく感じますが、日焼けした時は我慢。利尿作用の高いカフェインやアルコールだと体内に水分が効率よく吸収されないので、逆効果になります。
ミネラルウォーターで水分を補給しましょう。
水分補給が大事とは分かったけど、実際どのくらい飲めばいいのか気になりますね。
まずは通常1日に必要な水分補給の量から考えていきましょう。
私達の体は日焼けしていない時でも、毎日2.5Lの水分を失います。
そんなに?と驚きですが、排便や汗、皮膚や呼吸など全てを含めるとこのくらいになります。単純に考えるとその分を補う必要がありますが、2.5L分の水分をそのまま摂取する必要はありません。食事や水分代謝で約1~1.5Lの水分は自然と摂取されるので、飲料量としては1~1.5リットル前後が目安。
日焼けしたことを考慮すれば、2L近く飲めば十分だと思います。
飲み方としては本来15分に1度を目安にして頻繁に飲む方法が良いそうですが、そんなに細切れだと正直ちょっと面倒ですよね。なので、時間間隔をあけるためにもコップ1杯(200ml前後)を数時間ごとに分けて飲めば効率的です。
例えば睡眠を6時間と仮定して、2時間ごとにコップ一杯計8回飲めば、1日で1.8Lは摂取できる計算です。
睡眠時や入浴時は特に汗をかきやすいので、その前後は必ず補給のタイミングに入れて下さいね。
ちなみに、水を吸収しやすい適温というのがあるらしく、常温に近い20℃前後がそれに当たります。体が火照っていると冷たい水を飲みたくなりますが、できれば常温に近い水で飲んだ方が効率よく水分補給できますよ!
日焼けの赤みを早く消す為の方法 ④睡眠を多くとる
日焼けすると自然と体力を消耗するので、体を休めるという意味でもたっぷり睡眠をとることが大切。
睡眠が日焼けした時に必要な理由としては、体の静養だけではなく、肌への嬉しい効果もあるからです。
実は睡眠中に活性化する成長ホルモンによって、新しい皮膚を作り出すための肌代謝を上げてくれます。つまりは日焼けで傷ついた細胞をはやく生まれ変わらせるように働いてくれるんですね。
寝ているだけなのに、何だかとても得した気分になれますね。
ホルモンの活性化は就寝してからすぐに始まりますが、あまりに短いと効果がありません。
体と肌を休めるためにも7時間は休むようにしましょう。
ちなみに健康や長寿に最適な睡眠時間も7時間と言われていますよ。
実際に、アメリカのある調査では睡眠不足は日焼けの治りを遅くしたという結果が出ています。睡眠は疲れた肌を助け、良質な肌を保つためにも必要であることが分かりますね。
日焼けの赤みを早く消す為の方法 ⑤食事
水分補給以外にも日焼けの治りを手助けするのに役立つのが、日々の食事。
中でも、肌の新陳代謝を上げる食べ物や、肌の劣化や酸化を抑える抗酸化作用が高い食べ物、メラニンの生成を抑える食べ物などが効果的。
日焼けの治りに効果的な食べ物とその効果について書くと、下記の通り。
ビタミンC
抗酸化作用が高く、メラニンの生成を抑える効果があります。肌にハリやみずみずしさを与えるコラーゲンの合成にも必要な栄養素です。
レモン、イチゴ、ピーマン、ブロッコリーなど果物や野菜に多く含まれています。
ビタミンE
肌の新陳代謝を向上させてくれ、古い皮膚から新しい皮膚へ変わる手助けをしてくれます。シミやそばかすを防止する抗酸化作用もあります。
すじこ、いくら、たらこ、アーモンドなど魚卵やナッツ類に多く含まれています。
リコピン
抗酸化力でいえば、何とビタミンEの1000倍!メラニンの生成を抑えてくれます。リコピンは加熱すると効果的に吸収できます。
トマト、スイカ、赤パプリカ、グレープフルーツなどに多く含まれています。
引用:https://tenki.jp/suppl/sumiyo/2016/05/08/12141.html
タンパク質
タンパク質は肌の構成物質なので、新しい皮膚を生み出す補給要素として欠かせません。肌の新陳代謝を高められます。
魚、肉、卵、大豆など多くの食べ物に含まれているので、手軽に摂取できますね。
日焼けの赤みを早く消す為にメイクはどうすれば良い?
日焼けした肌はとても敏感。
化粧品には防腐剤や添加物なども多く含まれているため、日焼けで傷ついた肌に使うのはあまり良くありません。無理して化粧すると、かえって肌荒れしたり、赤みが長引くことも…。
かといっても、女性は職業柄化粧せずにいられない場合もありますよね。
そんな時はバッチリメイクではなく、ファンデーションだけに留めましょう。
何もつけない方がいいのでは?と思いそうですが、地肌で外出すると花粉や紫外線の影響を受けてしまいます。
肌を保護するためにも低刺激性のファンデーションをつけておきましょう。
帽子や手袋、長袖や長ズボンなど肌が露出しない服装で防備するのも大事ですね。
日焼けの赤みは何日で治る?早く消す方法のまとめ!
- 日焼けの赤みははやくて翌日、重い症状で1週間以上になることも
- 赤みにはまずは冷やして対処
- 冷やした後は、低刺激性の化粧水やクリームで十分な保湿を
- 水分補給としてコップ一杯の水を1日で8回飲む
- 睡眠中のホルモンで肌回復を
- 日焼けにはビタミンやリコピン、たんぱく質を多く含む食べ物で対策
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